「優勝できなかったことを想像したら吐きそうになる」
——辻さんがキングオブコントのドキュメンタリーの中で「優勝できなかったことを想像したら吐きそうになる」と話していました。今大会は心境的には、それくらい追い詰められていたわけですね。
辻 優勝するには、今回がラストチャンスかなと思っていたので。3回目というのは回数的にも、いったんそれぐらいの感じになるじゃないですか。3回目の出場で、もう古顔になってくる。
——3回以上の出場で優勝しているのは過去に空気階段とジャルジャルの2組しかいないんですよね。
辻 だから、決勝が決まったときは、これは絶対に優勝せなあかんと思いましたね。
——ちなみに、漫才とコントでこれだけコンスタントに結果を出しているコンビはニッポンの社長とロングコートダディが双璧だと思うのですが、コントと漫才の比重はどんな感じでやっているのですか。
辻 単独ライブは全部、コントです。なので、あくまでコントがメイン。漫才は、いい意味での、ガス抜きみたいな感覚ですね。
——大阪でコントのみというスタンスは相当、異端視されると聞きましたが、2人も、大阪にいる以上、漫才はやらざるを得ないというのもあったのですか。
辻 もともと、そういう感じで始めました。やらなあかんのかな、って。で、始めたらそれが楽しくなってきて。
——ガス抜きで、あれだけのネタができるわけですね。漫才ネタも本当に振り切っていますよね。架空バスケのネタとかも最高でした。会話がほぼないんですけど、会話が聞こえてくるかのようなネタでした。
ケツ よく見てくださっていますね。
——でも、あれで落ちたんですよね。何年か前の準々決勝で。
辻 あれで落ちました。やっぱりM-1は、しゃべらんと合格せえへんねんというのがようやくわかってきました。
取材・文/中村計 撮影/撮影/矢橋恵一
「キングオブコント2022ファイナリストインタビュー」
ビスケットブラザーズ ♯1、♯2、♯3
ロングコートダディ ♯1、♯2、♯3
や団 ♯1、♯2、♯3
クロコップ ♯1、♯2、♯3
コットン ♯1、♯2、♯3
いぬ ♯1、♯2、♯3
ネルソンズ ♯1、♯2、♯3
かが屋 ♯1、♯2、♯3