今年と同レベルのネタを2本揃えるなら、あと4年は欲しい
――決勝が終わったときの率直な感想は?
しょうた 終わっちゃったな、って。優勝できなかった悔しさよりも、終わっちゃった感。終わらせるのがもったいなかったです。決勝が決まってからの一ヶ月、ファイナリストになったことで仕事もチラホラもらえるようになったりして。その期間が終わってしまうんだな、って。
荒木 ライブに出るたびに「おめでとう」と言ってもらえましたから。ほとんどしゃべったことのない後輩があいさつに来てくれたり。
しょうた これでまた、あの1年が始まるんだなっていう気持ちですね。また一からがんばらないとあかんのかっていう。相方がネタを作ってくれてるんで、たぶん僕よりももっとそう思っているんじゃないですか。
荒木 キングオブコントの決勝って、ほんとに難しい。僕らのこのネタも1年がかりでブラッシュアップして、それと並行して新ネタを作ってようやくたどり着いた。その下地には、何度も準々決勝で負けた歴史もある。
しょうた この1年がんばっただけじゃないもんね。
荒木 後ろ向きな話はしたくないんですけど、今の僕の感覚では来年は絶対無理ですね。決勝に行くのは。周りのレベルもどんどん上がってきているし、ほんと、みんなすごいんで。今年と同じレベルのものを新たなに2本揃えるとなったら、あと4年は欲しい。冷静に考えて。
――でも初出場組は、どこも同じようなものなのではないですか。これからは、かけられる時間は短くなっても、決勝を踏んだという経験が何よりもの武器になるとも思うのですが。
しょうた そうですね。これまでは決勝にどうやったらいけるのかまったくわからなかったので、ずいぶん遠回りもしたと思うんです。けど今は、こうやったら決勝に行けるというイメージは持つことができるようになったので。
荒木 あと、お客さんの僕らを見る目も変わってきますよね。期待して見てくれるようになると思うんです。そうやってハードルを上げてくれた方が、それを超えた瞬間のウケがすごい。なので、お客さんにはガンガン、ハードルを上げて欲しいですね。でないと決勝に出られたとしても、また負けちゃうんで。