初の決勝で2位に躍進
――キングオブコント2022では初めての決勝出場で準優勝と大躍進でした。大会ではトップバッターから高得点が続き、6番手のや団が470点とこの日の最高得点。コットンの出番は、その直後でしたが、このときの心境はいかがでしたか。
西村 僕は正直、(や団の点数を)超えられると思っていたので、生意気な言い方になりますが、温めてくれてありがとうぐらいに思っていました。
――ウケた後はやりにくいという芸人もいますが、ある程度、点が出た後ぐらいの方がいい、と。
西村 僕は、タイガー・ウッズ理論なんで。タイガー・ウッズって、前の人がパターを打ったとき「入れ」って言うらしいんですよ。「その後、俺も決めてやるから」って。僕も前の人がスベれなんて絶対思わないタイプなんです。むしろ「ウケろ」って。「でも、俺らはもっとウケてやるから」と。
――究極のポジティブ思考ですね。
きょん 僕もまったく一緒です。
西村 ウソいうな。
——ウソなんですか。
西村 これ、もう500回くらい話しているんですけどね。僕ら、賞レースとかのとき、ちょっとしたおまじないみたいな言葉を使ってるんですよ。
きょん 心を落ち着かせるためにね。
西村 僕らは普段、渋谷の「ヨシモト∞ホール」っていう常設劇場に出演しているんですけど、そこで「ワラムゲ!」っていう定期ライブがあるんです。そこでライブをするのは、もう、呼吸をするぐらい当たり前になっているので、1ミリも緊張しない。なので、本番前、袖で控えているときに、きょんがふざけて「確認していい? このライブ何だっけ」みたいな。そしたら僕が「ワラムゲ、ワラムゲ」って言ったり。
きょん とにかく楽しもう、って。
西村 それでキングオブコントの決勝も「今日のライブ、ワラムゲにしては豪華すぎねえか?」「松っちゃん(松本人志)も来てるらしいぞ」みたいにふざけてたんです。そうしたら、煽りV(紹介VTR)が終わりかけて、いよいよというときに、後ろできょんが「あとは俺に任せろ」って言ったんです。顔も完全にキマっちゃってて。あれはゾクッとしましたね。