ロングコートダディ インタビュー♯1
ロングコートダディ インタビュー♯3
「今年は決勝には行けないだろうなと」(兎)
――ネタ前の紹介VTRのとき、決勝進出が決まったときの動画が流れるじゃないですか。あの時の様子が、ロングコートダディが10組中、いちばんおとなしく見えました。
兎 僕はたぶん決勝には行けないだろうなと思っていたので。ビックリの方が勝ってしまったんです。「マジっすか」って。ありがてえなという感じでしたね。
堂前 僕は、まあ、大丈夫かなと思っていたんですけど、もうすぐ33歳になるので、少し控えめにしておこうかな、と。
――準決勝の会場が、ものすごく大きかったんですよね。例年だと500人キャパの会場だったのが、2022年は、1800人キャパの新宿文化センターの大ホールで開催されました。あの環境はロングコートダディにとっては、どうでしたか。
堂前 やりにくかったですね。
兎 お客さんの笑い声を、すごい待たないとダメなんです。すっごいウケると、会場がでかいから、なかなか笑い声が収まらなくて。待つぶん、テンポが悪くなるんですよ。あと、ガーッとしゃべるところは言葉がつぶれやすくなるので、そこも気を使いましたね。
――2022年のファイナリスト10組の中で、4年連続で準決勝以上に進んでいるのはネルソンズとロングコートダディの2組だけだったんです。つまり、2組はこの4年間ずっと準決勝で勝負できるネタを2本ずつ用意しなければならなかったわけです。計8本ですよね。ここまで頻繁に準決勝に勝ち進んでいると、だいたいネタがかぶるものですが、ロングコートダディの場合はどうでしたか。
兎 その8本はかぶってないですね。
堂前 M-1もそうなんですけど、勝負どころでは、原則、その年につくったネタでいってますね。
――なるほど。ビスケットブラザーズが、ロングコートダディのネタづくりの多彩さと量に「化け物だ」と舌を巻いていましたが、納得しました。ところで、2022年の準決勝と決勝では、ネタの順番を入れ替えてきましたよね。準決勝2日目、2本目に持ってきていた料理人のコック帽が落ちるネタを、決勝では先に披露しました。なぜですか。
兎 評判がよかったというのはありましたね。
堂前 ウケ量だけでいったら、準決勝の1本目にやった方は、はまらんかったらキツいなという部分があったんです。