初めて刺青を入れた時
タトゥーを入れようと思ったきっかけは、京都に住んでいたころに働いていたSMバーの影響があったという。
「一度興味本位で友達に連れて行ってもらって、飲んでる間に半分冗談でここで働きたいなーって店のママに言ってみたんです。そしたら、『働きなよ』って簡単な面接だけで働くことになりました。
業務内容は基本的にはバーテンダーで、たまにM女としてショーに出て縛られたり、叩かれたりするのをお客さんに見てもらうことでした。
そこに来てたお客さんの中に、身体改造をしている人がたくさんいて、ベロ(舌)を二つに裂くスプリットタンや体にシリコンなどを埋め込むインプラントをやってる人がいて、なんかすごいなーと思ってたんですが、その中でも一番映えて可愛かったのが刺青でした。
そこからどんどん興味が出てきて自分でも入れてみようと思いました」
最初に入れたタトゥーは右腕の流血を模したタトゥーで、お気に入りは二つ顔があるフリークスの絵だ。
「タトゥーって一個入れると、どんどん増やしたくなるんですよ。空いてるスペースが気持ち悪くなってくるというか。
入れる時も特に深い意味はなく、可愛いから、デザインが気に入ったからという理由で入れてます。
完成形も特に決めてないのでごちゃごちゃになっちゃってますね。でもこういう雑多な感じのほうが好きなんです」
一番痛かったタトゥーは足の脛に入れたゼブラ柄だ。
「練習用のモニターで無料で彫ってくれたんです。ゼブラ柄がいいなと思ったから入れてもらおうとタトゥースタジオに行ったら、この大きさを1日かけて彫ることになり、10時間以上拘束されました。
脛だから骨が近くてめちゃくちゃ痛くて、終わってラップを巻いて家に帰ろうとしたんですが、痛すぎて歩けないんですよ。
片足を引きずりながらなんとか帰って寝たんですけど、私の寝相が悪かったせいか、ラップが取れちゃってて。履いてたジャージに体液がべっとりついて足にジャージが張りついちゃいました…。
剥がす時にベリベリと音がして皮膚が剥がれて痛すぎて悲鳴がでましたね。色もちょっと落ちちゃったし。
『色の入れ直しをしないか?』ってよく言われるんですが、あの痛みをもう一度味わうのがいやで躊躇してます」