「暗転で失敗したとは思ってない」
——明確なツッコミのあるネタの方が点数が高かったというのは、今回、みなさんおっしゃっていましたね。ビスケットブラザーズ、コットン、や団と上位3組は、しっかりツッコミがあった。一方、下位に沈んだニッポンの社長、クロコップ、いぬなどは明確なツッコミがありませんでした。そこは顕著に出ましたね。
辻 僕らは「ドーン」という音をツッコミ代わりにしてはいたんですけどね。
——「ドーン」となると同時に、暗転し、ケツさんにスポットライトが当たる。こんな暗転の使い方があるんだと驚きました。
辻 人の頭の中を、音と照明で表現したかったんです。今回のネタで言えば、孤独であったり、絶望であったりを。
——審査員たちの講評の中で暗転の使い方に疑問を呈する意見もありましたが、そこは今後、気になるものですか。
ケツ そこは気にしてないです。
辻 むしろ、今、そこをイジってもらっているので、おいしいなという部分もあります。ただ、暗転で失敗したというか、失敗したとは思ってないんですけど、結果は出なかったんで。そのことを自分でも散々、ネタにしてしまったので、今後は使いにくいかな。でも、必要だと思えば、普通に使うと思います。
——会場の雰囲気を読めていたとしたら、もっと他に戦いようがありましたか。
辻 いや、僕らのスタイルでは、どのネタで挑んでも今年は勝てなかったと思います。というか、このままだと、ずっと勝てないんちゃうかな。
——ちなみに、2本目にやる予定だった手術のネタも今年作ったネタだったのですか。
辻 いや、もともと持っていたネタです。キングオブコントでやるのは初めてでしたけど。
――あれは『人類再生計画』以上に引っ張ってから放つ一発目のボケというかツッコミが超強力でした。
ケツ あれ、やりたかったんですけどね。
辻 あれやっても絶対、最下位でしたね。
取材・文/中村計 撮影/撮影/矢橋恵一
「キングオブコント2022ファイナリストインタビュー」
ビスケットブラザーズ ♯1、♯2、♯3
ロングコートダディ ♯1、♯2、♯3
や団 ♯1、♯2、♯3
クロコップ ♯1、♯2、♯3
コットン ♯1、♯2、♯3
いぬ ♯1、♯2、♯3
ネルソンズ ♯1、♯2、♯3
かが屋 ♯1、♯2、♯3