「(出番順で)1番手を引いたら、ほぼほぼ終わり」
——今年は、ファイナリスト発表のとき、大阪吉本組の中でただ一組だけ、別室で待機していたそうですね。
辻 (落ちて)ショックを受けているところを見られたくなかったんです。2年連続で決勝に行ってたんで、今年あかんかったら、そのぶん、ショックが大きいじゃないですか。
——行って当たり前、ということですよね。
辻 M-1やったら、行けたら超嬉しいという感覚で待てると思うんです。でもキングオブコントは2回目の時から「行かな嫌」という感覚になっちゃいましたね。今回は前回以上にそれが強かった。
ケツ 僕も決勝進出が決まって「よっしゃ!」というよりは「よかったぁ」という安堵の方が大きかったですね。
——結果を待つのって、本当に辛いですもんね。
辻 「頼む……」っていう感じでしたね。しかも、僕らは決勝に行ってからが本当の勝負じゃないですか。決勝に行けただけで喜べた時代が、今、つくづくよかったなって思いますもん。できるなら戻りたい。
まだ一度も決勝に行けてないときって、実はいちばん希望のある時期じゃないですか。初出場時がいちばん優勝のチャンスは大きいわけですし。決勝は行けば行くほど、かかる負荷が大きくなりますね。
——経験値によるアドバンテージよりも、鮮度によるアドバンテージの方がはるかに大きいというのが、お笑い賞レースの特徴ですよね。
辻 決勝が決まると、その後、すぐに出番順を決めるクジを引くんですけど、そこで1番手を引いたら、ほぼほぼ終わりです。そこで1番以外のクジを引いて、初めて一息つける。ファイナリスト発表と、その後のクジはセットなんです。