ローカルで斬新なクイズ番組がスタート

ここでは、不正解により解答権を失うペナルティ(通称・お立ち)が課されないため、我先にと早押しボタンを叩きまくる音がスタジオで響く。クイズを生業とする者たちの、1秒たりとも気の抜けない熾烈な争いが早くも展開される。

伊沢は「気象庁が先頃決定した…」と読み上げられた時点で「酷暑日」と正解する強さも見せていたが、他の解答者の猛追で一時0枚に。最終的には、番組定番の“アタックチャンス”を制して18枚獲得した緑の山本が優勝した。クイズの正解数が優勝に直結しないこの番組の奥深さが現れていた。

また、BS移行後に30分から1時間へ枠が広がったことで、ランキング上位4つを答える問題や、正解の数値に最も近い解答者にパネルが与えられる記述式問題なども加わった。パネルゲームの軸は守りながら、視聴者を飽きさせないアップデートを重ねている点に、長寿番組の強さがある。

一方、地上波では、今年4月から水曜深夜で『賞金先渡しクイズSAVE MONEY』(中京テレビ)がスタート。

司会の劇団ひとりから現金50万円を手渡された解答者たちが、答えがすべて0~100の問題に挑戦。解答と正解との誤差だけ賞金が没収され、最終問題までの残金が最も高い解答者だけが賞金を持ち帰るルールとなっている。

中京テレビが送り出す斬新なクイズ番組(『SAVE MONEY』公式SNSより)
中京テレビが送り出す斬新なクイズ番組(『SAVE MONEY』公式SNSより)

『SAVE MONEY』の特徴は、「答えが0〜100の数字だけ」というシンプルなルールにある。そのぶん問題作りの自由度は高い。

7月1日深夜の放送では、1問目の「ブルボンのプチシリーズいま何種類?」で全24種類を紹介。このシリーズ菓子は商品の入れ替えにより数が固定されているが、「2種類増えた」というヒントに惑わされていきなり14万円も減らす解答者も。ミスリードを誘うひとりのMC術も光る。

2問目の「日本人1人あたり1年間にカレー何皿食べる?」では、番組スタッフが実際に1年分のカレーを作って正解を発表。

寸胴鍋でキロ単位の具材を煮込んだルーを完成させ、30分かけて盛り付けてテーブルに79皿並べた。ローカルの深夜番組とはいえ、ゴールデン帯の番組と遜色ないほど手が込んでいた。