「移送先が決まるのが数週間、数ヶ月かかることもあります」
女子刑務所は北海道から佐賀県まで全国に10ヶ所あるが、なかでも栃木刑務所は施設の老朽化などに伴い2028年4月1日に閉庁される方針だ。
内田被告の身柄は現在まだ拘置所にあるが、刑が確定した場合、いずれこれらのどこかの刑務所に移送される可能性が高い。移送先はどのようにして決まるのか。女子刑務所の現役刑務官に聞いた。
「男性の刑務所は犯罪傾向などによって『A』や『B』など施設が分類されています。しかし女子刑務所は『W』というひとつの分類しかありません。拘置所内で『分類調査』と言われる知能テストや心理テストが行なわれ、各収容施設の受け入れ体制の兼ね合いでどこに移送されるかが決まります。早くて数週間で移送先が決まる時もあれば、数ヶ月かかることもあります」
女子刑務所は『W』というひとつの分類しかないが、犯罪傾向が進んでいる者や累犯は刑務作業を行う工場で分類されることはあるという。
「女子刑務所の刑務作業は『洋裁』が中心で、ミシンを使う工場もあります。その工場を累犯受刑者だけでまとめたりすることはあります。しかし親子や姉妹が同刑務所にいる場合は同じ累犯でも分けないといけませんし、違反行為などをして『懲罰』を科された受刑者と入れ替えるなどメンバー替えもあるので、きっちりと分類されているわけではありません」
刑務作業はこれまで受刑者に義務づけられたものだった。しかし、2025年6月1日に拘禁刑が新設され、受刑者の犯罪傾向や特性などに応じて、刑務作業や更生のための指導を柔軟に組み合わせる矯正処遇の仕組みに変わった。これらは内田被告の刑が確定した場合、どのように影響するのか。立正大学法学部教授で保護司でもある丸山泰弘氏に聞いた。
「内田被告が起こした事件は拘禁刑が新設される前の2024年なので、原則的には拘禁刑ではなく懲役刑による処遇が行われ、懲役刑として刑務作業や改善指導をすることになるはずです。そのなかで、“カッとなってしまった時のアンガーマネジメント”や被害者の視点を取り入れた教育などの処遇が行われる可能性があります」













