「金太郎、接待する。」(集英社文庫・コミック版10巻収録)

金太郎の同僚がドレスアップで大変身

日本が世界に誇れるものは何か。最先端の科学技術か、四季のある自然か、張り巡らされたインフラか。『サラリーマン金太郎』第94話は、そんな問いに一つの答えを出す回でもある。

この回で金太郎たちは、アラブの大物に日本の魅力を案内しながら、自分たちが抱えるビルや土地を売り込もうとする。四季を説明しながら自然豊かな山々に招待し、温泉にも連れていく。さらに富士山も見せ、「富士山が見えるゴルフ場を買わないか」と営業までかける。

相手はクセが強く、何を考えているのか分からない王族の男だが、新幹線の車窓から富士山を見たあと、突然こう言い出す。「日本が世界に誇るべきものがひとつある」「日本の女性だ……」と。

しかも、その理由もかなり独特である。「女の美しさは遠目で見るものではない」「日本の女性は真近で見て 初めてそのキメ細かさに味わいがある」と熱弁。かなり勝手な理屈なのだが、どうやら本気で日本の女性に惚れ込んでいるらしい。

そんな彼の真横に座っているのは、金太郎の同僚・篠塚さんだ。篠塚さんは普段、仕事に追われて疲れた地味な女性社員という風貌だが、今回の接待では金太郎の差し金でドレスアップし、別人のような姿を見せる。晩さん会でも、その変身ぶりは周囲を沸かせた。

日本の景色や温泉や富士山も見せたが、このアラブの大物の心をいちばん動かしたのは、日本女性の美しさだったのかもしれない。

なお、篠塚さんはドレスアップした際に「女はバケるんだよ……」と口にしていた。篠塚さんの変貌ぶりは、ぜひ漫画で読んでほしい。