電話で対応に出たのは、“超・上から目線”の態度を隠そうともしない、本件担当検察官氏。僕は彼から、半笑いのバカにしたような口調で、長々と説教めいた話を聞かされた。
グダグダとした彼の説明を要約すると、僕の違反は言い逃れできない明白な事実で、そもそも警察官が現場で指摘した時点で違反は確定しているとのこと。

要するに「誰がなんと言おうと、あんたが悪いのよ」ということなのだ。

なんだよ、それなら起訴すりゃいいじゃん! こっちは一向に構わねえんだ! と啖呵こそ切らなかったけど、そんな気分で「じゃあ、なぜ起訴されないのですか?」と質問すると、「この件については、警察の調べにも不十分なところがあるので」と説明された。

なんじゃそりゃ! である。
「提出した“意見書”は見てくれましたか?」と重ねて聞くと、本当に絵に描いたように「フン」と鼻で笑い、「ははは、あれね。はいはい、見ましたよ。でもあんなもの、なんの意味もありませんよ」と言い放つ。
しかも「あなたね、起訴されなかったから“前科”にはならないけれど、検察に書類が送られたという“前歴”は残りましたからね。一生消えない前歴ね前歴(笑)」と笑いを浮かべながら言うではないか。

“憤り指数”はマックスの「10」をはるかに超え、30くらいになっていた。

おい!!
日本の検察ってどうなってる!?

あまりにも悔しかった僕は、ここでつい、本来は禁じ手である一言を言ってしまった。
「あの、僕はマスコミの仕事をしていて、いつかこの件を記事にするかもしれません。この会話は、録音させていただいています(嘘)。お名前をうかがってもいいですか?」
するとまあ、どうしたことでしょう。
検察官氏の口調はコロッと変わり、非常に丁寧な対応になったのだ。
そして「お電話、ありがとうございました」とまで言われて、電話は切られた。

おいおいおいおい!!
なんなんだ、その小物感は!?

結論としてはですね、もし不本意な交通取り締まりを受けてしまい、自分の主張に自信があって時間に余裕のある方は、泣き寝入りせずにしっかり対抗し、手続きを踏んだほうがいいと思います。
ただし、その過程で出会う警察官や検察官も所詮は人の子。
それぞれの方の人格により、満足したり不快な気分になったりするので、そこは覚悟のうえで。

ちなみに、実は最初から分かっていたのだが、青キップを受けるような軽微な違反で刑事手続を求めていくと、9割がたは不起訴になって終わりなのだそうだ。
でも不起訴になったとしても、「違反点数1点」という行政処分は別ルートの処理なので、青キップを受け取った時点ですでに成立してしまっている。
その行政処分も不服申立てをすることは可能なのだが、こちらの方はほぼ100%覆らないらしい。
しかも不服申立てができるのは、その行政処分によってなんらかの不利益が生じたときに限られる。
僕のケースでは、次回の免許更新で、本来ならゴールド免許になるはずだったのにブルーの免許しか受け取れなかったときがそのタイミングになる。

そして僕の次回の免許更新は2年後の2024年。
一応、行政処分不服申立てもやってみるつもりなので、またその時にはご報告をします。
すっかり忘れていなければ、の話だが。

実録・交通違反の青キップを切られたけど反則金を支払わず、刑事手続を求めていくとどうなるか_l
その後も同じ場所で、“ネズミ捕り”はおこなわれている