なぜ今になってダウンタウンが万博アンバサダーを退任したのか
浜田雅功の健康状態に問題がなければ、ダウンタウンのアンバサダー退任はなかったのだろうか。
あくまで筆者の推察だが、松本人志不在とはいえ、天下のダウンタウンを「降ろす」というネガティブな印象付けがなされる判断は、開幕が直前に迫ったなかで大阪府市、吉本興業ともにさすがに避けたかったのだろう。
なによりアンバサダーとしての名前を残しておけば、浜田が出演する番組やイベントに「大阪・関西万博」のプロモーションを大々的に差し込んだり、関連企画を実施したりすることも可能だったはずだ。
もちろん浜田が休養中でも、そういったプロモーションや関連企画は行なわれるかもしれないが、ダウンタウンの実質的な稼働がなければ、とってつけた感は否めない。
だが、浜田が休養に入ったことでダウンタウンの「アンバサダー」という肩書きは宙ぶらりんに。さすがにそれは具合がよくないということで、年度末にあたる3月31日を区切りとして退任が正式に決まったのだろう。
松本の不在もあって、アンバサダーとしてのダウンタウンはここ1年以上、機能していなかった。にもかかわらず、退任の発表をギリギリのここまで粘ったのはなぜなのか。
それは、「大阪・関西万博」でのダウンタウンの稼働は“大阪”をあげての最大の目玉になっていたからだ。
ダウンタウンは2017年3月、大阪万博誘致アンバサダーに就任。同年11月、大阪のメインストリートである御堂筋を利用した「御堂筋オータムパーティー2017 御堂筋ランウェイ」(通称「御堂筋パレード」)に登場し、当時の松井一郎大阪府知事、吉村洋文大阪市長(現・大阪府知事)とともに「当然、万博は大阪で」とPRした。
さらに松井知事が「今日は2500万人くらい来てくれています」と来場者数を盛ると、浜田が「そんな来てへんやろ!」とツッコミを入れるなど、その掛け合いが関西のメディアを中心に多数報じられた。
さらに翌年、万博の開催地発表間近の「御堂筋オータムパーティー2018 御堂筋ランウェイ」でも、松井知事が「もし万博(開催地)に落ちたらアンバサダーの責任で」と話を振ると、浜田が「なんでやねん」と大声で返し、松本も「うちのおかんが大阪万博決まらんかったら、屁をこいて寝る言うてました」とボケるなどして賑わせ、あらためて「大阪で万博を!」という気運を高めていた。
両年ともに「御堂筋パレード」には、大阪が生んだレジェンド、ダウンタウンを間近で見ることができる貴重な機会を求めて大阪府民が大勢詰めかけた。
そしてダウンタウンが喋り、動けば、関西中のメディアがそれを大々的に伝えた。それらの報道には必ず「万博」の二文字が踊っていた。
その宣伝効果たるや、どれだけ莫大なものであったことか。