長くレギュラーとして活躍する上で大切なこと
そう言えば、同じ春季キャンプで、大山悠輔選手からは、技術面ではなく、食事のことや、身体のケアのことについて質問を受けました。
これは大山選手が実績や成績を残してきたという自信から、体調さえ整っていればある程度の結果は残すことができるという思いがあったからだと思います。選手としては、技術的な心配をする段階から、さらに上の段階にあがったと言えるでしょう。
千葉ロッテマリーンズで2年間チームメイトだった佐々木朗希投手からは、佐々木投手が、プロ2年目・20歳の時に食事のことや身体のケアに関する質問を受けました。これも、技術に対する自信と、将来に対する高い意識があったからこそだと思います。
プロ野球という世界には、毎年、高い能力を持つ選手がたくさん入ってきます。いくら食事が大切だ、身体のケアが必要だと感じても、気づいた年齢によっては、もう取り返しがつかなくなっているというケースは多々あるでしょう。
プロ野球選手として、自分がどの位置にいるか、何を考えるべきか、どの方向に進んでいくのかということを客観的に把握することが、長くレギュラーとして活躍する上では、とても大切なのです。
小幡選手に関しては、1年間を通じてどころか、目先の試合に出場できるかできないかという段階。まだまだ数年後のことまでは考えられないと思いますが、いずれは試合前や試合後のルーティーンや食事、身体のケアのことなどにも興味が出てくるのではないでしょうか。
まだ22歳、将来性を考えると、非常に魅力的な選手だと思います。
構成/飯田隆之 写真/共同通信社