「わざわざあなたの隣に座ったのに」

空席の多い新幹線車両で、わざわざ女性の隣に座ってくる男性が問題視されている。4月19日、とある女性利用客が、手荷物を所持しながら新幹線座席に座っていたところ、隣に男性が座ってきたため、「キモいよ」と苦言を呈したことでSNSが大論争となった。

こちらの投稿に関しては、この女性が手荷物を自分の隣の座席で所持していたため、2席を占有するような座り方をしていたこともあり、批判的な声もあがっている。しかし、空席の目立つ車内でわざわざ女性の隣に座ってくる男性がいたり、座席でのマナーが悪い男性もいたりと、女性から被害の声が多数寄せられているといった実情もまた見逃せない。

20代前半の女性・Aさんは、ガラガラの車両内で突然、「ここいいですか?」と、部屋着に近いラフな服装の中年男性に声をかけられ、返事をする間もなく隣の席に座られてしまったという。

「時間は平日の21時台だったでしょうか、席につくなりその男性は、『どこか旅行に行った帰りですか?』『どこで降りるんですか?』『おいくつですか?』とか、めちゃくちゃ話しかけてきました。質問する→こちらの様子をじっと観察する→質問する…を繰り返してきて、終始ニヤついた表情で絡まれました。

最初は適当にあいづちを打ってましたけど、さすがにキツくて途中からシカトしてたら、深いため息をついて『わざわざあなたの隣に座ったのにヒドいですね』みたいなことを言われました。こちらが受け答えしてくれることを期待できないと判断した途端、突然態度を豹変させ、ため息。そして暴言を吐いてきたような形です。暴言を吐いた後、中年男性は席を離れてどこかに移動していきました」(Aさん)

Aさんはこれまでにも、かなり空席の目立つ公共交通機関の中で、あえて隣に座って話しかけてきたりする不審な人物に遭遇した経験は何度かあったそうだ。そんななかでも、この男性はしつこさや去り際に暴言を吐くといった悪質さが群を抜いていたため、「いまだに思い出しては不快な気持ちになっています」とひどく傷ついたという。

「ここ数年は護身などを目的として、女性が被害に遭った事件を注視するようにしています。そうした過去の事件に関する情報などを見ると、例の新幹線での自分は想像以上に危ない目に遭っていたことに改めて気づき、ゾッとしました」(Aさん)

2006年には電車で隣に座った女性を脅し、トイレに連れ込んで強姦するといった手口を3回も繰り返した男性に、懲役18年が求刑されるという事件があった。この事件では、周りにいた乗客らは異変に気付いていたにも関わらず、男性からの報復を恐れて何も行動しなかったことも問題視された。

こうしたトラブルは自由に座席を選べる自由席だからこそ起きるものだと思われがちだが、指定席でもまた、“逃げられない”という理由で別のトラブルが発生することがある。

2年前、20代女性・mizukiさんは指定席に座っていたところ、とんでもないマナー違反の男性に遭遇し、座席を変えてもらうことにまで発展したという。

中年男性の非常識すぎる行動 写真提供=mizuki(@philia_liam)さん
中年男性の非常識すぎる行動 写真提供=mizuki(@philia_liam)さん
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