ジェンダーや生理について、学ぶことが当たり前になってほしい

――みなさんの多くが高校2年生とお聞きしましたが、今後もこの活動を続けていきたいと考えていますか?

女子生徒A「はい。今回の生理セミナーは2年生のみを対象にしていましたが、今後は全学年が受講できるようにできたらいいなと思っています。

このプロジェクト自体も、最初は同学年(高校2年生)のみでメンバーを構成していましたが、現在は中学3年生(中高一貫校のため)や高校1年生など、後輩の参加も増えています。まだどうなるかわかりませんが、今後も活動をつないでくれたら嬉しいです」

――みなさんの代で活動や思いが途切れることなく続いてほしいですね。

女子生徒A「はい。私たちは活動の目標として『学校に生理用品を設置する』ことを掲げています。実は今、学校にそのお願いを提出していますが、どうなるかはまだ審査中です(取材後、学校の協議会によって設置が決定)。

もし通ったとしたら、一時的なものや私たちの在学中だけでなく、学校の設備として当たり前になって欲しいなと思います」

――学校として、先生はいかがですか。

奈良先生「このプロジェクトに関わらず、ジェンダー平等が当たり前で、みんなが安心できる学校でありたいという思いでいます。

実際、生徒の活動や柔軟で新しい考え方に心を動かされている大人もたくさんいます。
まずはジェンダーという話題に関心をもち、発信や活動を続けることに大きな意味があると思います」

男子高校生もナプキンを着用。校内の「生理セミナー」で彼らが学んだこと_4
オープンキャンパスなどで学習の成果を報告している(湘南学園提供)
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プロジェクトメンバーは積極的にセミナーや講演を企画するとともに、関連書籍や「男性のメイクアップ」など、ジェンダーに関する事柄を多面的に校内で紹介・掲示している。

彼らの活動が特別なことではない社会こそが、活動の最終到達地点なのかもしれない。