女子にとっても新しい生理との付き合い方を知るきっかけに

――女子のみなさんは、男子のみなさんが学んでいる姿を見てどう感じましたか。

女子生徒A「今回のセミナーは同時刻に男女分かれて行ったので、後からその様子などを映像で見たのですが、積極的に参加してくれている姿を見てとても感動しました」

――女子のみなさんも、セミナーを通して気付くことや新しい発見はありましたか。

女子生徒B「当日はいろいろな生理用品に触れてみる時間がありました。女子の中にはタンポンを使ったことがないという子がいましたし、私自身知らなかった新しい形の生理用品を知ることができました。自分たちのことではありますが、生理との付き合い方について新しい発見や出会いがあったと思います」

生徒の活動から気付く、大人がもつ固定概念

――このプロジェクトやセミナーを通して、先生から見て生徒のみなさんに変化を感じますか?

奈良先生「よい意味であまり感じないですね。というのも、生徒は私たち大人よりも性別で人を区別する意識がなく、新しいことを知ったからといって態度や接し方を変えるということがなかったんです。生理について学んだことで、シンプルに『相手が困っていたら何かしてあげたい』『寄り添いたい』という気持ちを持てたようでした」

――実際に触れたり体験したりしたことが、そうした思いをもつことにつながったのでしょうか。

奈良先生「そうかもしれません。この柔軟さは大人も見習うべき点だと思います。

実は生理セミナーの後、セクシャルマイノリティの方をお招きしてLGBTQ+についての講演をしていただきました。こういったセミナーを重ねてLGBTQ+ことや体のことについて知識を増やしていく活動を素晴らしいと思うと同時に、これからの社会に目を向ける姿は大変頼もしいと感じています」

男子高校生もナプキンを着用。校内の「生理セミナー」で彼らが学んだこと_3
取材に応じてくれた「Over the rainbow project」メンバー(湘南学園提供)