賞レースに出続ける難しさ

「自分たちの必勝パターンだけでは勝てない」ネルソンズが語る、常連組が賞レースで勝つ難しさ_4

——何回も決勝までたどり着きながら優勝を逃し続けている組は、どこかで見切りをつけたりするものなのですか。

青山 さらば(さらば青春の光、決勝6回出場)さんは、もう出てないですね。しずる(決勝4回出場)さんは出続けてます。ジャンポケ(ジャングルポケット、決勝4回出場)さんは休んだ年もありましたけど今年はまた出ていますもんね。

——ジャングルポケットやしずるほどの実績のある組が毎年、賞レースのためのエンジンに火を入れ続けるというのは、なかなか大変そうですね。

青山 大変なんてもんじゃないと思いますよ。

——ネルソンズのメンバー構成はジャングルポケットを想起させますよね。キャラクターの濃い斉藤(慎二)さんの役割は和田さんが担っていて、太田(博久)さん的なリーダーでネタを作る役割は青山さんが担当していて、おたけさんと岸さんの存在感もどこかだぶります。

青山 僕がジャンポケさんの背中を追っている部分があるので、似るだろうなとは思いますね。ずっとお世話になってる先輩でもあるので。

――今回ばかりは、なかなか再スタートを切ろうという気持ちにはなれませんか。

青山 僕的にはもう動き出そうかなっていう感じなんですけど、まだ3人では話し合っていません。

和田 まあ、いいネタができたら、みたいな感じかな。いいネタができたら本気でやろうかなって。

――3年連続ファイナリストのニッポンの社長の辻さんも、次は、本当に自信のあるネタができれば出るけどみたいな保留付きの言い方をしていました。

青山 その気持ち、めっちゃわかるな。でも、わかるけど、そう思うっちゃうと難しいんだよな。ネタって、やっぱり出るって決めないと作れないですもん。

――辛い作業だけに目的がないとそこに自分を追い込めないんでしょうね。

青山 そういう待ちの姿勢でいいネタができたら、マジでラッキーですけど。まあ、いいネタは、できるんですよ。ただ、賞レース向きのネタはなかなかできない。現状、ノルマとして最低でも1年で18本は新ネタを作ってるんです。でも、キングオブコントで勝てるネタとなると、そのうち1本残るかどうか。そこが難しいところなんです。

「自分たちの必勝パターンだけでは勝てない」ネルソンズが語る、常連組が賞レースで勝つ難しさ_5
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取材・文/中村計 撮影/村上庄吾

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「キングオブコント2022ファイナリストインタビュー」
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