「狙え!!賞金首の巻」(ジャンプ・コミックス第98巻収録)
両さんが服などにくっつくオナモミの実を使って悪さを働くお話をお届けする。その悪戯は次第にエスカレートしていき、ついには……!?
そして、今回両さんが放った人生指南のありがたい教えは、「悩んだらまず『生きる』モードに切り替えてからスタートだ!」だ。
さすがは、天文学的な額の借金を背負っていても少しも気にしない男の言葉である。この究極のポジティブ志向こそが、人生をたくましく生き抜くための秘訣なのかもしれない。
なお、両さんは続けて「未来はバラ色だぞ、楽しいことが山盛りだ!!」とも語っている。
そこで、『こち亀』の長い歴史のなかで、両さんが思い描く幸福な未来像をいくつか挙げてみることにしよう。
麗子の財産を狙う! 金言「幸せは金で買える!」も爆誕
麗子の父、飛飛丸(ぴゅんぴゅんまる)が開いた麗子の婿を決めるための催しに両さんが参戦。麗子と夫婦に→直ぐに離婚→財産分与を狙う。ちなみに本作で、両さんは「幸せは金で買える!」と断言している。
「麗子の婿とり選手権!!の巻」(ジャンプ・コミックス第103巻収録)
一万円札の上で転げ回る!!
初期の『こち亀』では、両さんはさまざまな特技や専門知識、天才的商才を持ち合わせていなかった。そのため、お金持ちになるにはギャンブルで賭けるしかなく……。競馬で大穴を引き当てると、感極まって札束を床に撒いてその上を転げ回っていた。両さんの思い描く幸福の規模も、初期作ではまだまだ小さかったことがうかがえる。
「夢一夜!?の巻」(ジャンプ・コミックス第13巻収録)
夫婦寿司!? 纏と結婚して寿司店を出店
両さんは葛飾署の女性警察官・纏(まとい)の家の家業・超神田寿司を手伝うようになる。店を取り仕切る女将の夏春都(ゲパルト)に見込まれて働くうちに、纏と所帯を持ち、独立して寿司店を出す妄想を……。のちに両さんと纏の結婚騒動が持ち上がる「両さんのミレニアム婚!!の巻」(ジャンプ・コミックス第119巻収録)の前振り?
「お寿司屋さんの作り方!!の巻 寿司修業編 その③」(ジャンプ・コミックス第119巻収録)
いかがだろう。両さんに一時的にとはいえ結婚願望が芽生えたのは意外だったが、基本的に両さんの幸福を満たすのは「(主に金銭的な)欲望の充足」のようだ。
それでは次のページから、両さんのポジティブ志向とお気楽極楽な悪ふざけが炸裂するお話をお楽しみください!!