10歳で訪れたクラシック映画との出会い

そんな自分とクラシック映画(クラシック映画とは、自分が生まれる2001年以前に公開されたもの。時代を超えているからクラシックということで……!)との出会いは10歳の頃。
家族でユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ行くことになり、どうせなら題材になっている作品を全部見てから行こうという話に。
『ターミネーター』や『JAWS/ジョーズ』『バックドラフト』など、毎日DVDで映画を見ることになった。

その中で見た『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985/以下『BTTF』)に衝撃を受けて、クラシック映画の面白さ・奥深さを知ることになる。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の衝撃で開眼したクラシック映画愛_b
Everett Collection/アフロ

言わずと知れたSF映画・コメディ映画の傑作である『BTTF』。公開年の16年後に生まれた自分が当初持っていたイメージは、「ポスターとかで見たことある」。
ばったり遭遇して顔は知っているけど、名前が出てこない人くらいの解像度。
ところがこの薄い既視感をトリガーに、どんどん映画の世界へ入り込んでいった。

主人公のマーティ(マイケル・J・フォックス)がスケートボードで通学するシーンで主題歌『The Power of Love』が流れる疾走感、魅惑の深海パーティでマーティが演奏する『ジョニー・B・グッド』、僕の世代にとっては「どこかで聴いたことはあるけどよく知らない曲」がこんなシーンで使われていたのか! こんなにカッコよかったのか! と、パズルのピースがピタとハマるような場面が幾度となく出てくるのだ。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の衝撃で開眼したクラシック映画愛_c
Photofest/アフロ

ストーリーも最高で、爽快に回収される伏線の数々、『ドラえもん』並みにわかりやすいキャラクターメイキング、“車”をキーワードにさりげなく進むウィットに富んだ脚本など、シンプルながら奥行きのある内容にすっかり魅了されてしまった。
しばらくは、マーティに倣ってペプシばかり飲むくらいに。