「小汚い客が増えた」
しかし、このキャンペーン合戦がホストクラブの客層を変えているという。
「これまでメン地下(メンズ地下アイドル)などにハマっていた未成年の子たちが20歳になって、次なる推しを探しにホストクラブに押し寄せています。彼女たちにとって、初回無料はいくつもの店を無料で回れるので都合がいいのでしょう」(前出、大手ホストグループ店の関係者)
実際に初回無料をきっかけにホストに行くようになったという23歳のコンセプトカフェ店員の女性は言う。
「昨年末に『今日、初回無料で飲めるところを探してます』とTwitter(X)に書き込んだら『うちのお店はどうですか⁉』と外販がなくなって必死になってるホストたちが群がってきたんです。
それがおもしろくて数店舗行ってみたのですが、まだ推しは見つけてません。もうちょっと様子を見ます」
また、「初回無料は友達をホストクラブに誘いやすい」と話すのは、月1回ほどホストクラブに通う24歳のOLだ。
「ホストに興味がある友達を連れていくなら初回無料は便利です。だって自分が通うお店に連れてって、もし本指(担当ホスト)がかぶったら揉めちゃうじゃないですか。かといって通ってるお店以外でお金を使うのはもったいないし、初回無料の他店なら本指以外にお金を使う後ろめたさもありませんからね」
しかし、初回無料にして客層を広げるということは、本来、ホストクラブへ通える経済力がない女性も招き入れることになる。以前よりホストクラブに通う25歳のコンセプトカフェ店員は、この現状に不満を隠さない。
「初回無料やAmazonギフト券を配るキャンペーンのせいで、お店に小汚い格好の女が増えてめっちゃ迷惑です。しかも、そいつらで席が埋まってることもあったりするから、この前、担当に文句を言いました」
ホストクラブも生き残りに必死なのかもしれないが、初回無料に釣られて“沼った”新たなホス狂が、再び社会問題の火種にならないことを願いたい。
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取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班