歩けば歩くほど健康にいいわけではない
ウォーキングは気軽にできる有酸素運動で、ウォーキングと健康の関係についてはさまざまな研究が行われている。
なぜウォーキングが健康にいいとされているのかというと、ウォーキングすることで、全身に血液を送り出している心臓の心室に筋力がつき、心臓の動きが活発になることと関係しているではないかと言われている。
「わかりやすくいえばウォーキングすることで、心肺機能を若々しく保つことができるのではないかということです。歳を重ねていくと、体を動かさない生活を続けたり、ちょっとした距離でも車移動することが多かったりするなど、筋肉や臓器はあまり使われなくなっていきます。そうなると筋肉や臓器の機能はどんどん落ちていくのです。
けれど、ウォーキングを習慣化することで、家でじっとしているときには使わない筋肉や心肺機能を定期的に動かし、内臓の機能を活発に保つことができるのです。
台湾で40万人以上を対象とした調査では1日15分運動する人はまったく運動しない人に比べて死亡リスクが14%減ったと報告されています」(森勇麿先生、以下同)
このように手軽にできて、健康にいいウォーキングだが、間違った取り組み方をしてしまうと、自分の努力とは反対に身体にダメージが加わってしまう危険性もあるという。
「ウォーキングをして歩数を増やせば増やすほど、健康になってどんどん長生きできると思っている人が案外多いのですが、実はそれは間違っています」
日本でも海外でも歩数と寿命の関係について研究されている論文が多く存在するが、例えば1日=1万5000歩や2万歩など、かなりの歩数をこなしている人たちの寿命が延びたかというと、実はあまり変わらなかったという結果になっている。
歩けば歩くほど、寿命が長くなるというわけではないようだ。