現役ドラフト組の中でもひときわ目立つ活躍ぶり
昨年のシーズンオフ、出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化するための「現役ドラフト」が導入されました。
そもそも、プロ野球選手である以上、誰もが実力を持っているのは間違いないのですが、チームの中で同じポジションに“絶対的な選手”がいるためになかなかチャンスがもらえないというケースがよく見られます。
選手としては、より自分にフィットするチームに移籍できる上に、相手から望まれている状態で活躍の場が広がる可能性があるということは、非常に望ましい話です。
その現役ドラフトで、読売ジャイアンツから広島東洋カープに移籍した戸根千明投手、横浜DeNAベイスターズから中日ドラゴンズに移籍した細川成也選手などが新天地で結果を残しています。
中でも最も活躍している選手といえば、福岡ソフトバンクホークスから阪神タイガースに移籍してきたサウスポー、大竹耕太郎投手ではないでしょうか。
熊本県立済々黌高から早稲田大学を経て、2017年に育成ドラフト4位でソフトバンクに入団。ソフトバンクでは5年間で10勝に終わりました。
それが今季は先発ローテーションの一角として7月までに14試合に登板し、7勝1敗で防御率1.89。5月度セ・リーグ投手部門で初の月間MVPを受賞し、岡田彰布監督も、村上頌樹投手とともに前半戦のMVPとして、大竹投手の名前をあげました。
7月末に体調不良で離脱したものの、8月16日の広島戦で8勝目をあげ、復活をアピールしました。先発投手として、ひとりで7つの貯金を作っていることを考えると、チームへの貢献度は計り知れません。
実績のある青柳晃洋投手、西勇輝投手の調子がなかなか上がらない中、新戦力として期待以上の活躍をしてくれていることは、阪神タイガースが今の順位にいる最大の要因だと思います。