企業公認とアンダーグラウンドのRTAの共存

―多くの記録を残しているえぬわたさんですが、今の目標はなんですか?

当面の目標は、リングフィット アドベンチャーのRTA全7カテゴリでトップを目指すことです。もしかしたら記事が公開されている頃には達成できているかもしれませんね(笑)。ただ、割と抜きつ抜かれつの世界でもあるので油断はできません。(※本取材後、えぬわたさんは2022年8月5日に見事7冠を達成)

―……てっきり、圧倒的な強者として君臨しているかと思っておりました。

明確なライバルが一人いて、その人はおそらく私より10歳くらい若いんです。私より体力もあり、強い。そういう人と勝負するには、経験で勝るしかありません。

リングフィット アドベンチャーは運要素も大きく絡みます。2年以上のキャリアで培ったアドリブ力を活かし、満足いく結果を残していきたいと思います。

―最後に、RTAに込める思いをお聞かせください。

RTAはそれ自体とても面白い遊び方ですし、ゲームの魅力をより多くの人に伝えることができる見せ方とも思っています。だからこそ、RTA文化をもっと広めていきたい。しかし、そのためにはどこかで、企業からの公認が必要となるタイミングが来ると思います。

私はゲーム業界で働いているので、内と外、両方からゲームやRTA文化のために何かできないかと、日々活動を続けています。近々、CEDECという日本最大のゲーム開発者向けの技術交流会にもゲスト登壇する予定で、そこで業界の方にRTAの持つ可能性を伝えてくるつもりです。

RTAはバグ技を多用するカテゴリもあるので、簡単には公認してもらえないかもしれません。とはいえ、バグの利用はRTAの醍醐味の一つでもあるので、その文化は残り続けてほしい。

RTAはさまざまなルールがあるのも魅力です。そんなRTAだからこそ、企業の公式大会が開かれるようなルールもあり、今まで通り自由に楽しむようなルールもある。両者が共存できるような世界の実現も、不可能ではないと考えています。

取材・文/笠木渉太

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