熱狂的な人気のクリケットを巡る巨額入札合戦

インドのHotstarの課金ユーザー数は、ピークの6100万人から3700万人まで縮小した。

Hotstarの人気はインドの国民的なスポーツであるクリケットに支えられていた。2028年に開催されるロサンゼルスオリンピックではクリケットの採用が決定しており、インドでのその熱は高まる一方だ。

動画配信事業で苦戦か…エンタメ業界の巨人ディズニーがアクティビストに狙われる理由_3

ウォルト・ディズニーはインドのプロクリケットリーグである「インディアン・プレミアリーグ」の2022年までの配信と放送の権利を持っていた。しかし、2023年から2027年までの配信権獲得を断念したのだ。

配信権は2050億ルピー(現在の相場で3600億円)でViacom18が取得した。この会社はインドの富豪ムケーシュ・アンバニ氏のメディア企業だ。ウォルト・ディズニーは4000億円でテレビ放映権を取得したが、動画の配信を見送っている。それが課金ユーザー数の失速を招いた。

なお、21世紀フォックスの傘下にあったスター・インディアが権利を落札した金額は2800億円余りだった。それでも高額だと言われていたが、テレビと動画配信の二極化が進んだことで、その価格は狂乱ともいえるほどに高騰している。

Disney+は事実上、インドから撤退したともいえるだろう。

もっと早く課金ユーザー数を獲得していれば、状況は違ったはずだ。しかし、単価が低く、成長も鈍いのであれば、撤退を迫られるのも無理はない。ましてや、アクティビストに狙われていれば、拙速な意思決定などできるはずもない。