2022年2月24日 #わたしは地下室から見ている
明け方5時30分、爆発音で目が覚めた。

「地下生活6日にして、わたしたちはごゴキブリになってしまった。」ウクライナ戦禍、鉛筆1本で描かれた命の絵日記_1
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神様、わたしたちをお守りください。


戦争が始まった日、
うちの子どもたちの腕にも名前と生年月日、そしてわたしの電話番号を書いた。

「地下生活6日にして、わたしたちはごゴキブリになってしまった。」ウクライナ戦禍、鉛筆1本で描かれた命の絵日記_2

万が一、死んでしまっても身元が分かるように。


2022年2月25日
爆発音が聞こえたら、すぐさま地下室に走る。

「地下生活6日にして、わたしたちはごゴキブリになってしまった。」ウクライナ戦禍、鉛筆1本で描かれた命の絵日記_3

私は絵を描くことにした。これはドキュメンタリー日記になるだろう。もう怖くない。受け入れるのだ。


地下生活6日にして、わたしたちはごゴキブリになってしまった。

「地下生活6日にして、わたしたちはごゴキブリになってしまった。」ウクライナ戦禍、鉛筆1本で描かれた命の絵日記_4

音も一切出さない。あらゆる隙間を把握して、何かあればすぐさまそこに逃げ込む。

戦争日記 : 鉛筆1本で描いたウクライナのある家族の日々
オリガ・グレベンニク(Olga Grebennik)
「地下生活6日にして、わたしたちはごゴキブリになってしまった。」ウクライナ戦禍、鉛筆1本で描かれた命の絵日記_5
2022/9/2
1,595円
136ページ
ISBN:978-4309208633
【衝撃の記録、緊急出版!】
ウクライナの絵本作家が侵攻直後から鉛筆1本で描いた、
戦禍のドキュメンタリー。

ロシアがウクライナに軍事侵攻した2月24日。
著者はその日からマンションの地下室での避難生活が始まり、
そしてハリコフ(ハルキウ)から西部の街リヴォフ(リヴィウ)を経て、
ブルガリアまで逃れていく過程を絵と文章で綴った。

韓国の出版社が書籍化すると世界で大きな反響があり、
日本でもNHK「おはよう日本」(6月6日放送)で紹介された。
現在、世界数カ国で出版が決定している。

戦争によって破壊された日常、別れなければならない家族、恐怖との戦い……
心に迫る絵と切実な文章で綴られた、今こそ読まれるべき一冊。
ロシア語監修/解説:奈倉有里

本書の売上1冊につき100円をウクライナ赤十字社に寄付します。

(本書より) 「子どもたちの腕に名前と生年月日、そしてわたしの電話番号を書いた。 万が一、死んでしまっても身元が分かるように。」

「ねぇ、どう思う? 戦争中でも、わたしのたんどーび(誕生日)ってあるのかな?」(娘の言葉より)

「私の生きてきた35年をすべて捨てるのに、猶予はたった10分しか与えられなかった。 母親を、家を置いて。わが子たちのために」

「リヴォフ(リビウ)、別れの街。夫と別れなければならない地点。夫は国境を越えることができなかった。 男性たちは国外に出ることはできない」

【黒柳徹子さん推薦!】
「鉛筆一本もって地下室に避難し、戦争と二人の子どものことを描き続けるウクライナの絵本作家。走り書きのような絵と文章は、差し迫った彼女の心が表れている。今までなかった戦争日記!」

【著者オリガさんの言葉】
わたしがこの日記を書くのは「戦争反対!」と叫ぶためである。
戦争に勝者はいない。そこにあるのは血、破壊、
そしてわたしたちひとりひとりの心の中に出来た大きな穴だけだ。
わたしは民族で人を分けない。人を定義するのは、民族ではなく行動だからだ。
多くのロシア人が戦争に反対しているということも知っている。
今わたしは国籍や民族を問わず、わたしを助けてくれる人たちと共にいる。
彼らには「力」がある。
戦争は終わり、そういう力を持った人たちは今は、はっきりと分かる。戦争と人間が別物であるということが。
戦争は人間など気にしない。戦争はわたしを思いっきり揺さぶった。
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