「奥さん? 見たことないね…」

野中容疑者の自宅は、遺書に岩瀬家に遺体があることを残して自死した夫婦の堺市の自宅から1キロ圏内にあった。門扉が開けっ放しで部屋の電灯も点いたまま。窓越しに男性用のポロシャツが部屋干ししてあり、人気はあるもののインターフォンを押しても反応はなかった。近くに住む女性は取材にこう証言した。

「野中さんのお宅はあまりご近所付き合いがなく、私もほとんど話したことがないんです。何年か前に引っ越してこられたときに、ご夫婦らしい男女とそのお子さんらしき人が2人、さらに高齢の女性を加えた5人くらいで暮らしていたと思います。でも最近は、ご主人が家の1階のガレージから車を出し入れするときに顔を見るくらいで、ご家族でどういう生活をされていたのかはわかりません」

野中容疑者の自宅(撮影/集英社オンライン)
野中容疑者の自宅(撮影/集英社オンライン)
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いつも車庫に停めてあったという軽自動車もこの日はなく、県警が押収しているとみられる。近所の男性は野中容疑者らしき人物に町内会に入るよう勧誘したが、断られたという。

「このあたりではあのお宅だけが賃貸なんですよ。大家さんは建て売りのつもりだったけど売れなくて賃貸にして、最初に入居されたのは阪神大震災で被災して避難して来られた方だから、かれこれ30年経つね。そのあと借り手は2人くらい変わったかなぁ。今住んでいる人(野中容疑者)は町内会に勧誘したんだけど入ってくれなくて、それで近所でもお付き合いしているお宅がないんですよ。

ご主人風の男性が車で出て行くのはときどき見ましたけけど、いつも時間が決まっていなくて、定時出勤、という感じではなかったですね。奥さん? 見たことないね。多分今のお宅は、ここへ来て10年は経っていないと思う。昔は玄関先にオリーブの木があったんだけど、それも切られて、なんだか玄関前がいつも散らかっている印象でしたね」