現在の経済状況は「確かにバブリー」
今、世界には過剰な流動性が溢れかえっています。まるでドライパウダー(待機資金)のように、行き先を一生懸命に探している状態なのです。
過去を振り返れば、5年か7年おきにどこかで市場が盛り上がり、それがバブル的に崩壊するという歴史を繰り返してきました。
リーマンショック後、資金は中国などに向かいましたが、それも限界を迎えています。現在は戦争などの「有事のドル買い」も重なってアメリカに資金が集中しています。
さらにAIやデジタルのブームが重なり、アメリカの株高が起き、その影響を受けて日本の株価も上がっているのが現状です。
バブルというのは「崩壊して初めてバブルだったと分かる」という名言がありますが、現在の状況は確かにバブリーだと言えます。しかし、それがいつ崩壊するのかは誰にも分かりません。
日本の実体経済がなぜ、株高についてきていないのか
懸念すべきは、日本の実体経済がこの株高に必ずしもついてきていないことです。半導体分野には注目が集まっていますが、それだけで日本経済全体を引っ張ることはできません。
実際、日本の主力産業である自動車メーカーの株価は上がっておらず、政府の成長戦略の重要な柱にも入っていないのです。
世銀やIMFも世界全体の成長率を下方修正しており、経済実体が大きく好転する状況にはないという現実を直視しなければなりません。
日銀の金利引き上げと円安の問題についても、本質的な議論が不足しています。結論から言えば、日銀が名目金利を少し上げたからといって、すぐに円高に向かうわけではありません。
なぜなら、名目金利から物価上昇率を引いた「実質金利」で見れば、日本は1%から2%近い大幅なマイナス水準にあるからです。欧米の実質金利がゼロから若干のプラスであることを考えれば、日本の実質金利は依然として低すぎるのです。












