「ずずずず」と「どぅるん」が卵かけご飯の醍醐味である
起きたらまずタバコを吸います。そのあと朝飯を食います。私は起きる時間が遅いので、すでに朝じゃないときも多いんですが、もっとも確率が高い朝飯は卵かけご飯です。私の卵かけご飯の食べ方をご紹介します。
茶碗に8割くらいの米を盛る。もし炊きたての米だったらちょっと減らして7割ぐらいにする。その米の真ん中に、ちょっとした穴を掘る。その穴に卵を落とす。
卵を割ると、黄身に引っかかってる白いヒモみたいなやつがありますよね。そのヒモは必ず取り除きます。
小学校3年のとき、ばあちゃんに「白身と黄身はただの栄養だけど、この白いヒモがひよこになるんだ。だから私はこれを全部取ってからじゃないと卵は食えない」って言われた日から、私もヒモを取らないと生卵が食えない身体になってしまいました。
ひよこを生で食ってるみたいに感じちゃって。あのヒモは魚でいったら骨ですね。卵の骨です。
ヒモをとったら、「溶き」の工程に入ります。米の真ん中の穴に入っている卵を溶く。溶かずに醤油をたらすと、醤油が卵にはじかれて流れて米に吸われちゃう。味のダマができやすい。味の濃さもよくわからなくなる。だからまず卵を溶く。そしたら醤油をピーッと1秒垂らしてまた溶く。最後に味の素を10フリしてまた溶く。卵割って溶く。醤油かけて溶く。味の素かけて溶く。これを経て、そっから「混ぜ」の工程に移ります。
茶碗の端から真ん中の溶いた卵の穴に向かって米が吸い込まれるように混ぜていく。茶碗の下からも米を掬いあげて穴に入れていく感じ。最終的には卵を米全体にいきわたらせます。茶碗の中は白い世界から完全に黄色い世界に変わっています。
米の量を8割にしたのは、米と卵を全部混ぜたとき、米の表面に卵の汁気がしっかりある状態にしたいからです。そうじゃないとかきこみにくいからです。卵かけご飯はやっぱり、ずずずず! っと食いたいんで。炊きたての米は熱すぎて、卵を混ぜるとちょっとした卵焼きみたいなのができちゃうんですよね。ほくほくの米になっちゃう。そうなったらずずずずってかきこめないんで、炊きたての場合は米をさらに少なくして7割にするという具合です。
卵かけご飯の醍醐味のひとつめはこの、ずずずず。いま説明してきた工程を丁寧に積み重ねて積み重ねて、そのあと、ずずずず! っとかきこむ最初の一口はたまんないですよ。













