窮地の小池氏に手を差し伸べたのは…

ただ、ここにきて、窮地の小池氏に救いの手を差し伸べる動きも出てきたようだ。
小池氏は23日、自民党本部で開かれた自民東京都連の勉強会に、都の幹部とともに出席。この勉強会には萩生田光一政調会長や丸川珠代都連会長代行らが出席し、小池氏は「都の成長戦略」をテーマに議論したという。
小池氏は記者団に、補選については話題に出なかったと強調したが、このタイミングで初めて開催された自民都連と小池氏との会合に、永田町は色めき立った。

「今回、自民は乙武氏の推薦を見送りましたが、もともと小池氏と萩生田氏は頻繁に会食を重ねるなど近い間柄。
萩生田氏の地元・八王子市で1月にあった市長選では、裏金問題を抱えていた萩生田氏が表立って身動きがとれなかったところ、小池氏が選挙戦終盤、自民推薦候補の応援に入り、なんとか勝利を収めました。いわば萩生田氏は小池氏に『借り』ができた状態。

萩生田光一前政調会長(本人Facebookより)
萩生田光一前政調会長(本人Facebookより)

今回、乙武氏が2位どころか3位、4位になってしまうと、小池氏の求心力は大きく低下し、7月の都知事選での再選も厳しくなってしまうかもしれません。そのため、小池氏が萩生田氏に協力を求めた、とささやかれています」(自民党関係者)

実際、永田町では「小池氏が自民都連関係者に『乙武氏をよろしく』と頼み込んでいるため、乙武氏が追い上げてきた」との見方が強まっている。

「日経新聞やJNN、共同通信、読売新聞の情勢調査では4番手以下だった乙武氏ですが、4月21日に報道された朝日新聞の情勢調査では2番手。いずれにせよ、金澤氏、飯山氏らとの混戦状態に変わりはなさそうですが、自民の水面下の協力による伸びしろはありそうです」(全国紙政治部記者)