倒壊家屋の前で呆然とたたずむ男性

海水浴場や温泉などの観光名所として知られる七尾市では、3日までに5人の犠牲者が確認されている。取材班が到着した2日夜、道路はいたるところで地割れを起こし、目にする家屋はことごとく倒壊。コンビニエンスストアの店内には割れたガラスや商品が散乱するなど、元日に襲った大地震の爪痕が無数に残されていた。

割れたガラスが飛び散ったコンビニ(撮影/集英社オンライン)
割れたガラスが飛び散ったコンビニ(撮影/集英社オンライン)
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かろうじて倒壊を免れた家屋も、1階部分が完全に圧縮され、崩れた2階部分がガレージの車を押し潰していた。地震発生直後に津波被害から逃れるために高台に避難していた人たちの多くが自宅の様子を確認しに戻ってきていたが、倒壊家屋の前で呆然とたたずむ男性の姿に、とても声はかけられなかった。

倒壊した家屋(撮影/集英社オンライン)
倒壊した家屋(撮影/集英社オンライン)

「1月2日は市内や穴水町周辺の道路は、倒木やがけ崩れ、陥没により、輪島市や能登町に抜ける道はことごとく遮断されており、ナビはまったく役にたたない状態で、自衛隊の到着を待つしかなかった。驚いたのは他県ナンバーの車も多く、野次馬気分で車のなかから撮影したりSNSで配信している者もいた。我々報道も心掛けないといけないことだが、被災者のかたを不快にさせる行為は絶対にしてはいけない」(地元紙記者)

土砂崩れはいたるところでおきていた(撮影/集英社オンライン)
土砂崩れはいたるところでおきていた(撮影/集英社オンライン)