GW明けには完成を目指したい

輪島市へ向かう大動脈「のと里山海道、能越道」は地震発生当時に比べて道路が整備され、震災直後は高岡市内から片道8時間以上かかったものが、わずか2時間で到着できた。

とはいえ、道路は一時的な補修しかしておらず、被害が大きかった地域では片側車線しか走行することしかできない箇所もある。「元に戻った」とはもちろん言えない。それでも震災当時、被災者が避難所として利用していた中学校から元気な生徒たちの声が聞こえると安堵する。

輪島市内の高台にある中学校
輪島市内の高台にある中学校
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輪島市内で多く目にしたのは仮設住宅だ。仮設住宅の建築作業は急ピッチで進んでおり「道の駅輪島」や「輪島マリンタウン」敷地内には多くの作業員が出入りしていた。 

輪島マリンタウンにて
輪島マリンタウンにて

「2月下旬頃から仮設住宅の設営が始まりましたが、完成するまで休みはありません。当然、疲労もたまっていますが。交代作業員もいません。ですが、一刻も早く仮設住宅を仕上げて被災者の皆さんに使ってほしい。ゴールデンウィーク明けには完成させたい」(取材に応じた建築作業員)

この作業員の唯一の楽しみは自衛隊が設置した野営風呂。被災者とともに週2、3回ほど入浴するのが日課だという。そんなマリンタウン周辺では上下水道が復旧していたが、いまだ輪島市内にも断水が続く地域もあるという。

マリンタウン駐車場内にて
マリンタウン駐車場内にて

輪島朝市付近の駐車場にはキャンピングカーが複数集まっていた。1月10日、一般社団法人日本RV協会が珠洲市にキャンピングカーを貸与したことが報じられ大きく話題となったが、輪島市にも複数台が貸し出され、駐車場は復旧支援者たちのベースとなっていた。 

輪島朝市付近、ズラリと並んだキャンピングカー
輪島朝市付近、ズラリと並んだキャンピングカー

「これから暑くなり体調が心配です。車両によってはエンジンをかけなくてもヒーターを使用出来る車両もあるが、電気を付けっぱなしでバッテリーがあがる車両もある。電源を取れる仕組みになっていない車も多くあるので、市や県などから電力を供給してもらえると助かります」(一般社団法人日本RV協会 理事)