カップルチャンネルは、結ばれるはずだった恋人同士をも別れさせる
――「自分たちもカップルチャンネル始めたいんです」って人に言われたらどうしますか?
ダイスケ 実際たくさん言われるんですけど、オススメは……しないですね。僕は(笑)。
ちゃんまり (笑)。
ダイスケ 言い方はよくないけど、大体別れるので……。というのも、カップルチャンネルは別れるリスクがめちゃめちゃ高まるんですよ。
ちゃんまり うん、そうだね(笑)。
――どうしてですか?
ダイスケ 数字が伸びないと、客観的に自分たちカップルに価値がないと否定され続けてるような気持ちで日々を送ることになってしまうんです。
――あー……。
ダイスケ YouTube上の数字を追うのに疲弊して、「もっとこうすればもっとよくなるのに!」「そんな事わかってるよ!」みたいな小競り合いの喧嘩が増えるんですよ。
本当はゆっくりと自分たちのペースで愛を育んでいけば結婚までいくはずだったカップルでも、YouTubeを始めたことによって「早くカタチにしないといけない」と空回りして、別れる確率は飛躍的に上がってしまうっていう……。
――うわぁ……。めちゃくちゃリアルですね(苦笑)。
ダイスケ なので、カップルチャンネルはあまりオススメしないですね。やるとしたら、夫婦になってから始めるのがいいと思います。
もっと理想を言えば、子供ができてから。……どちらにせよ、二人をつなぎとめる何かができてからの方がいいかなと思います。
――安定したチャンネル運営には、結婚という“契約”、あるいは子供という“かすがい”が必要、というわけですね。
ダイスケ そういうのがないとなかなか難しいと思います。何十万人もの登録者がいるチャンネルでも、みんな当たり前のようにバタバタ別れてやめてしまってますから。
ちゃんまり 去年から今年にかけて、そういうの立て続いたよね。
ダイスケ コロナになってから本当に増えましたね。僕らも外出自粛で外に出られなくなった時期はストレスが溜まってすごく大変でした。
ちゃんまり 喧嘩してる状態でも、仕事だから動画を撮らなきゃいけないので、そこでさらにギスギスしたり……。
ダイスケ 特にギスギス期に案件が入っていたらキツイよね。数時間前まで喧嘩してたのに、翌日は笑顔で撮っているっていう。本当に精神的にキツい時はありますよ(笑)
――「恋人を演じてる」感じになっちゃいますもんね。
ダイスケ そうです。そしてそんな自分達に自己嫌悪に陥ってしまう。カップルチャンネルは案件数が比較的多い反面、そういう局面で相当な精神力が要求されますね。側から見て「ああ、いいな。二人で仲良くしているだけで、こんなにお金稼げるなんて」と思う人も多いと思いますけど、やってみると本当、感覚を掴むまでは大変です(笑)。
ちゃんまり 事務所に入ってると契約も絡んでくるから、別れたのをひた隠しにして続けてる人たちも少なくないです。
ダイスケ その状況って精神的に大丈夫なのかな?って心配しちゃいますけど。
――ちゃんまりさんも世の恋人たちにカップルチャンネルはおすすめしないですか?
ちゃんまり 無条件には勧められないですね。
ダイスケ カップルチャンネルをやってみたい人は、まずTikTokなどの気軽なSNSを始めるくらいがいいと思います。TikTokなら流行りの音楽に乗せて二人で踊るだけとかでも成り立つし、マネタイズがメインではなくあくまでSNSなので。そこでジャブを打ってみて、それが1年続いて、楽しいと思えるならYouTubeを考えてみてもいいかと思います。