売上高は2019年比で1割減少

アサヒビールは国内で酒類の販売を行っている。全体の売上高の7割がビール類だ。そのうち、ビールは65%、発泡酒が11%、第3のビールが24%を占めている。ビールの比率が高い。なお、キリンはビールが41%、発泡酒が13%、第3のビールは46%だ。

さらに、アサヒは飲食店向けの比率が高かった。2019年のビールにおける業務用酒販比率は4割程度を占めている。これがコロナ禍による宴会需要の縮小の影響を受け、2022年には2割程度まで縮小した。

アサヒグループホールディングスの国内酒類売上高は、いまだ回復途上だ。2023年1-9月の売上高は前年同期間比1.4%増の5932億円だった。2021年から反転して増収しているが、2019年の同期間と比較すると1割少ない。

※各社決算短信より筆者作成
※各社決算短信より筆者作成

キリンは同期間の同じ事業の売上高が5157億円だった。前年同期間比2.7%の増加。2019年の同じ期間と比べても1.0%高い。

売上規模は異なるが、サッポロホールディングスの国内ビール類の2023年1-9月の売上高は前年同期間比5.0%増の1480億円。2019年同期間比で4.0%の減少だった。回復しきっていないとはいえ、アサヒよりも売上差を詰めている。