よく夢に出てくるんです。私に何かメッセージを送りたいのかな

亡くなる直前の様子については本のなかでも触れられている。上島さんはどこかふさぎ込みがちで鬱っぽい感じに見え、そこで光さんは何度か病院へ行くことを進めたという。しかし、上島さんは決して首を縦には振らず、最期を迎えてしまった。

――亡くなる前に前兆めいた様子も見られたみたいですね。

最初はコロナ禍で家に閉じこもる生活を強いられ、仲間にも会えずストレスが溜まっているのかな、くらいに思っていたのですが……。それでも、気にはなっていたので何度も病院に行くことを進めたのですが、「行きたくない」と言い張って。

無理強いをすると機嫌が悪くなるので、私もあまり強くは言えなかったので、そこは失敗というか一生の不覚でした。

振り返ればしょんぼりしていることが多かったですが、まさか強制終了を自分で選ぶような人だとは思ってもみませんでした。年が10歳違ったので、いつかは私が見送ることになるんだろうなとは思っていましたけど、まさかこんな早くなるとは……。

先ほど本意とは逆のことを言うことがあったと触れましたけど、いまにして思えば熱湯風呂の「押すなよ! 押すなよ!」じゃないですが、「(病院に)行きたくない、行きたくない」も、本当は「連れて行けよ」ってことだったのかなって。気難しい人だったから、私も竜ちゃんの考えを汲み過ぎてしまったのかもしれません。そんなことをいまでも何かにつけて思ってしまいます。

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――もう1度、上島さんに会えるとしたら、どんな声をかけたいですか?

1回は無視したい(苦笑)。

よく夢に出てくるんです。忘れないようにしても、すぐに忘れちゃうのですが……。だから、私に何かメッセージを送りたいのかなって思っています。肥後さんも言っていましたが、最後はあれでよかったのかなって、その答え合わせはしたいですかね。

でも、人に迷惑だけはかけないようにとずっと周りに気を使いながら生きてきたのに、最後にどれだけ迷惑をかけているんだって話ですから、やっぱり“ばかやろう”って怒鳴りたいです。