トップバッターはコントの方がしんどい
――M-1もそうですが、キングオブコントも順番の有利不利はいかんともしがたいですよね。2018年から上位3組がファイナルステージに進める方式に変更になりましたが、今大会を含め5年間でトップバッターが上位3組に残ったケースは、2019年のウルトラブギーズのみです。逆に6番手と8番手は、ともに3回ずつ残るなど、やはりこの近辺の組が強い印象があります。
荒木 トップバッターはたぶん漫才よりコントの方がしんどいと思いますね。漫才は自己紹介とかつかみがあるじゃないですか。あそこで場合によっては、空気を変えることができる。コントはそれがまったくできないので、どうしてもお客さんは最初「何すんねやろ」って構えてしまう。
――順番はいつ決まるのですか。
荒木 準決勝が終わって、ファイナリストが発表されたときですね。TBSに集められて、コロナの関係もあって局の人が代理で引くんです。そうしたら「まずは、クロコップさんの分から引きます」って言われて、いきなり1番目を引かれた。「これはヤラセちゃうんか」みたいな。
しょうた あれは絶対にヤラセだと思ってます。そう書いといてください。
荒木 僕らのあと、他のコンビの番手が決まった時のリアクションの薄いこと薄いこと。
しょうた ひとまず1番じゃないんで、みんなホッとし過ぎちゃって。
荒木 でも結果的に1番でよかったかもしれませんね。他のコンビのウケをまったく聞かずにできたので。(優勝した)ビスケットブラザーズの後とかよりは1番の方がぜんぜんよかった。あれだけ会場が揺れたあとは、なかなか普通にはできませんよ。
トップだから審査員の顔を眺める余裕がありましたけど、ビスケットブラザーズの後だったら松本さんの顔を間近に見た瞬間、テンパっちゃってたかもしれないですから。
取材・文/中村計 撮影/村上庄吾
クロコップインタビュー ♯2はこちら、♯3はこちら
「キングオブコント2022ファイナリストインタビュー」
ビスケットブラザーズ ♯1、♯2、♯3
ロングコートダディ ♯1、♯2、♯3
や団 ♯1、♯2、♯3