24回連続で攻撃できる「ホイましまし」で大失態
――あっち向いてホイを何度やっても互いに負けないという設定でしたが、あれだけの回数を間違えずにやるのは大変ですよね。間違えたときの対応策とかもあったのですか。
荒木 ないです。
しょうた 間違えたら流します。アドリブは一切、利かないネタなんです。このときは僕がこっちにホイってやるから、相方はこっちを向くというのを全部決めていました。
荒木 どこかで一度でも負けたことにしてしまうと、締めの「引き分けだな」というセリフにつながらなくなるんです。決勝はノーミスでしたけど、ライブでは何度もミスりましたし、お客さんにも気づかれました。だから、もし決勝で間違えたら、審査員に「途中で負けてたよね」ってツッコんでもらえることを願っていたと思います。見て見ない振りをされる方が辛いので。
しょうた 一度、テレビ収録のときに、ボロボロになってしまったことがあって。
荒木 相方が24回連続で攻撃できる「ホイましまし」というカードを出したときが、いちばん怖いんです。その収録のときは24回中12回、差された指と同じ方向を向いてしまいました。惨敗です。一度、間違えるとわけわからなくなって、どんどん指が向いてるほうに顔がいっちゃうんですよ。
――そのとき収録は撮り直したのですか。
荒木 いや、お客さんも入れていて、半分ライブみたいな感じだったので、撮り直しはできなくて。なので今回、ようやく完璧バージョンを放送してもらえて、よかったです。あそこまで精度を上げるのに、どれだけミスしたことか。
――あのネタは、いつ頃できたネタだったのですか。
荒木 一昨年ぐらいですかね。そこから改良しまくりました。
――決勝は結果、460点でした。460点台に乗ればまずまずという感じだと思うのですが、トップバッターは得点発表後のリアクションも難しいですよね。
しょうた 難しかったです。これじゃあトップ3に残るのは無理だなと思いつつ、いちおう暫定1位なのでガッカリするのも違うな、と。
荒木 正直、あとの組にどんどん抜かれていくだろうなと思っていました。
――その言葉通り、2番手のネルソンズ(466点)、3番手のかが屋(463点)と抜かれていって……。
荒木 4番手のいぬのネタを見た時点で、完全に脱落すると思ったもんね。
しょうた いぬはスタジオで、めちゃくちゃウケてましたから。
荒木 たぶん(1位から3位の)暫定席に座っていた3組は、みんな抜かれたと思ったんじゃないかな。どんな点が出んねん、みたいな雰囲気でしたから。
――プレスルームも、めちゃくちゃウケていました。ただ、審査員の飯塚(悟志)さんが「(いぬのネタ中の)キスは禁じ手」ということで89点をつけるなど、計459点どまり。思ったほど伸びませんでした。
荒木 1点差でギリギリ残りましたね。
しょうた ちょっとだけ耐えたんですが、5番手のロングコートダディ(461点)にすぐ抜かれましたけど。
荒木 僕らは最終的に8位まで落ちちゃいましたけど、5位のかが屋から9位のいぬまで、きれいに1点差なんです。1点の重みって、すげえなと思いましたね。