作家ありきではなく企画ありき

「ねこ休み展」は100万人来場も「いぬ休み展」はイマイチ。ニッチな企画展にこだわるBACON社の自由で独特な社風_01
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――『ねこ休み展』はこれまでに100万人以上も動員し、出展者のSNS フォロワー数は累計300万人越え。“合同の写真展”とした理由は、なんだったのでしょう?

僕らがこうした企画展をやる前は、作家さん、写真家さんが前に出る展覧会が多かったんです。写真家さんありきの展示だと、その人がいないと成立しなくなってしまう。人ありきではなく、企画ありきのやり方にしようというのは、最初から考えていたことでした。

スピンオフ企画として、『まるごとホイちゃん展』『まるごとふーちゃん展』など、スター猫を前面に出すことはありますが、写真を撮っている方の名前は一切、出していないんですよ。

また、『ねこ休み展』初期はInstagramが浸透してきて、ねこの写真を発表する人が増えていた時期だったのもあり、そういった方々と合同でやってみることにしたんです。

――会場の展示も作品の説明や、解説を出さないスタイルですよね。

作家さんのプロフィールは作りますが、解説が押し付けがましくなるのは違うかな、と。アートも写真も、気楽に気負わず、カジュアルに楽しんで欲しい、というのが大きいですね。
「ねこ休み展」は100万人来場も「いぬ休み展」はイマイチ。ニッチな企画展にこだわるBACON社の自由で独特な社風_02
プロデューサー・鍋田陽介氏

――作家さんは、どのようにして集められたのでしょうか?

リサーチをして、こちらから声をかけています。応募や売り込みなど、間口を広げすぎると自分たちでコントロールができなくなりますし、作家さんとのコミュニケーションも取りづらくなります。

作家さんが100人いれば、100人の思いがある。それを受け取りながら、目指す企画展を実現するためには、信頼関係を築いていくのも大切なんですよね。