企画は何げない雑談から生まれる
――人を熱狂させる企画は、どのような話し合いから生まれているのでしょうか。
うちには、企画会議というもの自体がないんですよ。ネタ出しが義務になってしまうのはしんどいですし、無理やりひねったところでいいものは生まれない。
これまでの企画の多くは、何気ない日常の会話から生まれました。社内に「企画を出さなきゃ」という空気はなく、代表も思いついたときに言ってくれればいいというスタンス。まったく企画を出さなくても、責められることはありません(笑)。
――具体的に、どんな会話から発展していくのですか?
例えば、『あざらしラッシュ!!展』は、スタッフがテレビであざらしを見たのがきっかけ。社内の雑談で「かわいかった!」と目を輝かせて語る姿を見て、「そういえば、あざらしの企画ってないな」とリサーチを始めたんです。
ただ、あざらしの写真を撮っている方って多くはないので、「成立させるために何をプラスしようか」と膨らませていきました。
――狙っていないからこそ、おもしろい企画が生まれるんでしょうね。
『ミニチュア写真の世界展』もそうでしたね。弊社のデザイナーの子がミニチュアが好きで、会社のデスクに作品を置いていて。そこから会話が生まれ、「ミニチュアの企画展をやってみようか」と広がっていきました。
――社員は個性的な方や、こだわりの強い方が多いのですか?
みんな、普通の人たちです(笑)。ファッションや髪型がすごく派手だとか、何かに特化したオタクだとかいうこともなくて。何かを好きになったり、ハマることに理解があって、楽しみたいという気持ちがある人ばかり。チームとして機能していますから、一緒に働きたいと思える人が集まっているという感じです。