「救助袋を下ろそうと試みましたがすでに煙がひどく…」
この母親は音楽教諭について、
「火災直後は同情していましたが、今は複雑な気持ちですね」
と口にした。
学校の近所に長年暮らす70代の女性は、
「滝野川第三小学校は昔から鼓笛隊がすごく立派で、運動会ではパレード行進して演奏するのが本当に素敵でした。ただ、今も金管バンドや鼓笛隊にすごく力を入れているという印象は正直そこまでないですね。『昔はあったね』って思い出すくらいで。今回、音楽の先生がいけないことをしていたのかもしれませんが、どういう事情でそうしていたのか…」
と音楽教諭に同情的だ。ただ近所では、
「私服を干してたなんて、こんなばかばかしい話はないです」「最近、朝の楽器の練習の音も聞こえなかった」
と怒りを隠さない住民も複数いる。練習は防音設備が整った環境で行なわれていた可能性も十分にあるが、教師による失火が事実となれば見る目はさらに厳しくなりそうだ。
いっぽう今回24人の児童が逃げ場を失った4階の音楽室には、耐熱性や耐久性に優れた繊維で作られた袋に入って地上へ滑り降りる避難器具「救助袋」が設置してあった。しかしこれが避難に実際に使われなかったことにも目が向けられている。
高草木校長は当時の状況について、
「担任は(音楽室の)救助袋を下ろそうと試みましたがすでに煙がひどく、救助袋の準備に時間をかけるより児童を煙から遠ざけることが先と判断し、担任が児童を抱えひさし側に避難をさせました」
と説明。救助袋の使用には地上でも作業をする人手が必要で、当時別の教員1人が音楽室の真下に駆け付けたが結局救助袋の使用をやめたという。どのような意思疎通をしたかは確認できていないと校長は言う。













