節約志向が高まる中で外食だけが取り残される

食料品の消費減税で消費者が外食を控えそうだということは、意識調査からもうかがい知ることができる。リクルートの外食市場に関する調査機関である「ホットペッパーグルメ外食総研」は「物価高で高まる節約志向の実態と外食での節約行動を調査」を行なっている。

物価高のより節約を意識しているか(全体/単一回答)(「ホットペッパーグルメ外食総研」より)
物価高のより節約を意識しているか(全体/単一回答)(「ホットペッパーグルメ外食総研」より)

それによると、物価高で節約志向が高まった人の割合は50.2%。前年同月比で1.1ポイント高まった。そして、節約を意識している出費の第1位は「内食(自炊の食材等の費用)」で43.8%。2位が「水道光熱費」の35.6%、3位が「外食の費用」で35.5%だった。

食料品は消費税ゼロが検討され、電気・ガス料金は政府の負担軽減策がすでに実施されている。つまり、この2つは消費者の節約意識が薄まる可能性が高い。一方で外食だけが取り残され、消費者の意識的な節約対象になりかねない。

この調査の「たまに贅沢をする出費」では、「外食の費用」が53.4%でトップであり、「旅行費用」の23.7%を圧倒している。食料品消費税ゼロの影響で、「外食は贅沢品」という意識が浸透すると、そこからの回復が難しくなる可能性すらある。

コロナ禍では一部の人々の間で「飲みにケーションは無駄」といった意識が広がり、今になっても宴会需要は回復しきらないでいる。感染拡大で飲食店の営業制限がかけられたのは2020年春ごろから2023年初頭まで。2年限定であっても消費税ゼロは、消費者意識を変えるのに十分な長さなのだ。