細木vs HGの“放送事故”は、こうして生まれた
――細木さんとの“伝説の共演”はどのようにして生まれたのでしょうか?
レイザーラモンHG(以下、同) 『ズバリ言うわよ!』に出演したのは、ブレイク真っただ中の2005年でした。収録3日前の打ち合わせで、担当ディレクターから「HGさん! そのキャラクターでガンガンいっちゃってください!」「細木先生、HGさんのこと絶対気に入ると思うんで!」と調子よく言われて、僕は「分かりました!」と、いい雰囲気で打ち合わせを終えたんです。
――実際に、本番当日はどのように現場入りされたんですか?
当時はかなり忙しい時期で、いわゆる“飛び出し”状態でした。別の現場で仕事を終えて、そのままの衣装で収録中の『ズバリ言うわよ!』のスタジオに向かったんです。
――それはかなりハードな入り方でしたね。
収録はすでに始まってて、僕は途中からの参加だったんですが、現場に着くやいなや「HGさん、もうスタジオ入ってください!」って急かされて。そのままスタジオ入ったので、直前まで何が起きているのか、全く分からない状況だったんです。
――HGさんの出演直前には、どんなことが起きてたんですか?
これは後日に聞いた話なんですけど、当日はスペシャル回で複数の芸人が占ってもらうという企画の中で、パペットマペットさんが出演されていて。牛とカエルの人形を使って会話するスタイルに対して、細木さんが「あなたの言葉で話しなさい」と一度キレていたらしくて(笑)。
――そうだったんですか(笑)。
でもパペットマペットさんもあのキャラクターでやってるので、人形を通して話し続けたことで、現場はすでにピリついていた、と。そんなことは全く知らずに、僕がハイテンションで腰振って「お~け~細木さ~ん!」「占いフォー!」って調子よく飛び出していったんです(笑)。
――すでに“地獄”のような空気の中に、あのテンションで入っていったと…(笑)。
そうなんです。最初は「無礼な態度はやめなさい」「腰を振るのをやめなさい」と言われて。でも僕は「これは番組的なノリなんだな」と受け取っていたんで、「細木さん何言ってるんですか~? やめませんよ~腰振り!」って返したり。「座りなさい」って言われても「座りませんよ~! 腰を振るのをやめたら僕は死ぬんですからね~」と、そのままのテンションで押し通してしまったんです。
――そのやり取りは、どれくらいの時間続いたんですか?
体感では、3時間くらい(笑)。実際には30分くらいだったと思うんですけど。
――かなり長く続いたんですね…(笑)。
だから正直、途中から「あれ?」ってなったんですよ。ずっと同じやり取りが続いていて「全然展開せえへんぞ…」って。しかも細木さんの後ろにいたスタッフさんたちが、慌ててるのが見えて、そこでようやく「あれ? これマジで怒ってるんかな」って思い始めて。
――どのタイミングで細木さんの“ガチギレ”に気づいたんですか?
そんな状況が続く中で、フロアにいたディレクターが「謝ってください」っていうカンペを出したんです。もちろん「僕が細木さんに謝ってください」って意味だったんですけど、僕が言うセリフだと勘違いして、「細木さん、謝ってくださいよ!」って言っちゃったんです。そしたら、「なんで私が謝らなきゃいけないんだよ!」って激昂されて、完全に火に油を注ぐ形になってしまいました。
――もう引き返せない状況だったんですね。
僕もテレビ出たての頃で、テクニックもなければ、立ち回り方も分からない。一個の武器しか持ってない状況だったので、このキャラで押し通すしかなかったんです。もちろん現場は凍りついて、最後は司会者のくりぃむしちゅーさんが「終わり終わり!」って言って“強制終了”になりました。













