消費減税に期待して自民党に投票した人は肩透かしを食らう可能性も…
高市首相は、1月19日の会見で2年間の食料品にかかる消費税ゼロが「私自身の悲願である」と語った。
自民党が惨敗した2024年の衆院選は政治とカネの問題が争点だったが、2025年の参院選では景気・物価高対策へと国民の関心がシフトしていた。2026年の衆院選も物価高対策に関心が集まっている。選挙ドットコムの意識調査で重視する政策を聞いたところ、「物価高への対策」が32.3%でトップだった。「景気や雇用、賃金」の16.4%を大きく引き離している(選挙ドットコム「ハイブリッド意識調査」より)。
今回の選挙のような短期決戦の場合、わかりやすい政策を掲げて戦った方が国民の興味関心を引きやすい。高市首相は1月25日のフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」の党首討論で、2026年度内に食料品の消費税をゼロにすることを示唆した。
トランプ大統領との早期の信頼構築やガソリン減税の迅速な実施など、スピード感を重視してきた高市首相らしい発言だ。
しかし、選挙戦が進むにつれて消費税減税論は影を潜めていった。首相は1月27日の公示日以降、演説では一度も言及していない。
高市首相は2月4日のYouTube「選挙ドットコムちゃんねる」に出演したが、そこでは「食料品の消費税ゼロの検討を加速する」と自民党が掲げる方針を改めて述べるにとどめた。しかも、この文脈はシニア世代に向けた物価高対策で語られたものであり、現役世代については子育て支援や賃上げ策が中心だった。
これは食料品消費税ゼロを政策のど真ん中に掲げていた中道改革連合などとは異なる。高市総裁率いる自民党が、消費減税に対してトーンダウンした印象が否めない。
そもそも、自民党副総裁の麻生太郎氏は消費税減税に否定的な立場だ。2025年9月の麻生派の会合にて、野党の減税論を批判していたのだ。
麻生氏のように消費減税に否定的な財政規律派の議員は少なくなく、自民党が大勝したことで党内の調整も難しくなるはずだ。いっぽうで、減税しなければ野党の追及は厳しさを増す。この落としどころを見つけるのが、高市首相の腕の見せ所となるだろう。













