障がい者が風俗店の利用を断念する理由
──まず、障がい者専門の性風俗とは、どのようなサービスなのでしょうか。
小西理恵(以下同) 業態としては、風営法の許可を取得した、本番(挿入)なしの派遣型のサービスです。
一般的なデリバリーヘルスとほぼ同じ流れですが、通常の性風俗店と異なるのは、手だけで射精を行なう「射精介助コース」や、射精を伴わない外出がメインの「デートコース」を設けているところです。
最も利用が多いのは、一般的なデリバリーヘルスと同じ内容の「ヘルスコース」ですが、射精に限らず食事や外出をして女性と接点を持ちたい方もいます。障がいの度合いもさまざまな分、幅広い要望に対応できるよう、利用コースを複数そろえています。
──一般的な性風俗店だと、障がい者の方は対応してもらえないのでしょうか。
当店の派遣外のエリアからのお問い合わせに対しては、一般の風俗店の仲介も行なっていますが、実際、断られてしまうケースはかなり多いです。
最も多い理由としては、身体的な理由からプレイ前にシャワーを浴びるのが難しい方が衛生上の問題からお断りされてしまうことです。
加えて、大半のラブホテルが、バリアフリー対応していないことも大きなハードルです。プレイ中に尿意を催したときに対応できなかったり、トイレが狭くて車椅子で入れなかったり、そもそも受付時にホテルから断られてしまう場合もあります。
もちろんラブホテルのなかには、入室時に手伝ってくれる従業員の方もいらっしゃいますが、その理解は本当に人それぞれなので、寛容な性風俗店やラブホテルともコネクションを増やしている最中です。