「金太郎、追いつめられる。」(集英社文庫・コミック版6巻収録)

金太郎に降り続く困難

『サラリーマン金太郎』第58話では、ついに金太郎が砂漠のど真ん中で「死」を意識する。

砂漠で電話回線を通す工事は、砂嵐で1か月分の仕事が吹き飛び、ワーカーたちは「俺たちここへ来て3ヶ月、一銭の金ももらってないんだ」と現場を去ってしまう。ヤマト建設は金を払っているのに、下請け会社が賃金を渡していなかったのだ。

さらに現地で金太郎を何かと支えてくれたハシリまで、やめると言い出す。なんと「俺ももう4ヶ月給料をもらってないんだ」と、まさかのカミングアウト。むしろ、よくここまでずっと一緒にやってきてくれたものだ。

ただ、一度町に引き上げようにも、さっきのワーカーたちが金太郎とハシリの車からガソリンを抜いて帰ってしまったため、砂漠の真ん中でまさかの孤立状態になる。

絶体絶命、気力も尽きかけた金太郎は、その夜テントの中でサソリに刺される。激しい痛みにもだえ苦しみ、「死ぬのか……こんな所で死ぬのか?」とつぶやく。

いつもの金太郎なら、無茶な修羅場でも最後は勢いで押し返してしまいそうなのに、今回はさすがに違う。ハシリが前に「緑のサソリだったら、強烈な痛みと発熱で済む。しかし、黒だったら、手当てが遅れれば……死ぬ」と言っていたのを思い出す。

さすがの金太郎も、ここまで追い詰められたあとにサソリに刺されては、もう踏ん張りがきかない。そうして「どうでも、いいや……」と意識が沈んでいく。

意識がもうろうとしてきた金太郎は、ある幻を見る。そこで目の前に現れた人物とは。漫画で確かめてほしい。