「死ぬ気がないから戻ってきたんだべ」

全国部社会部記者が解説する。

「この裁判の証人尋問では全ての罪の共犯として小西受刑囚が、監禁の共犯として少年X(事件当時16歳の無職)と少女Y(同16歳の女子高生)が証言をしており、いずれも内田被告の冷酷無比な残忍性が法廷で改めて示されました」

被告人質問で内田被告は、小西受刑囚とともにAさんに執拗に暴力をふるい、何度も『死ね』『落ちろ』と罵声を浴びせ続けたことは認めたものの、Aさんが自ら死にたいと言い出したので、それが本気かどうか確かめただけという趣旨の主張を繰り返しました。

旭川地裁(撮影/集英社オンライン)
旭川地裁(撮影/集英社オンライン)
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全裸にしたAさんを欄干に座らせて押し、橋の外側に立ったAさんがロープをつかんで耐え、自分から戻ってきたので『死ぬ気がないから戻ってきたんだべ』と聞くと、Aさんは「はい」と答えました』と証言しました。

その後、親と話をさせてほしいと頼んだことにAさんが応じなかったため、本人の意志に任せて立ち去った。その際に橋の通路に携帯電話と現金4000円を置いてきたので自力で帰れると思ったというストーリーですね。

その後にAさんが転落したことに自分の責任はありませんよ、ということを徹底しています。この場面で問われている『殺意』と『致死』についてはそれを裏打ちする物証がなく、真実を知っているのは本人と小西受刑囚だけですから、どれだけ主張が対立しても譲るわけにはいかないのでしょう」