痴漢抑止活動センターにかかってきた嫌がらせ電話

被害を告発したのは、2015年に発足、16年1月に法人化した一般社団法人・痴漢抑止活動センター。電車内で痴漢にあっている人が被害にあわなくて済むようにと、“痴漢抑止バッジ”を配布するなどの活動をしている。

バッジのデザインは、毎年夏に開催される、学生を対象に行われている痴漢抑止バッジデザインコンテストの受賞作。現在は「第10回痴漢抑止バッジデザインコンテスト」が開催中で、11月6日(水)~17日(日)まで一般も参加できる最終審査が行われる。


無償で配布する痴漢抑止バッジは、デザインが45種類ある(痴漢抑止活動センター提供、以下同)

無償で配布する痴漢抑止バッジは、デザインが45種類ある(痴漢抑止活動センター提供、以下同)

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バッジをつけるだけで効果があるの? とも少し思ってしまいそうだが、考案者の女子高校生はバッジをつけてからというもの、痴漢被害を全く受けなくなったという。

バッジはカバンのストラップなど、加害者の目につくところにつけておくのが効果的で、これによって大きな抑止力になるそうだ。

痴漢抑止バッジの使用例
痴漢抑止バッジの使用例

そんな痴漢抑止活動センターだが、10月8日に公式Xにて、嫌がらせのセクハラ電話があったことを発表した。

その内容は、痴漢抑止活動センターの番号であることを確認したうえで、猥褻な質問をぶつけてくるというもの。電話をとった担当者は、あえて向こうの言葉が聞こえていないフリをして、何度も相手に大声で言わせるなど、毅然とした態度で対応をして追い払ったという。

〈当センターに、猥褻質問に顔を赤らめて返答に困るような職員は存在していません。お互い時間のムダです〉とはっきりと言い切ったこのポストは非常に多くの称賛や励ましの声を集めることになった。

痴漢抑止活動センターにセクハラの電話をするなんて、ありえないような嫌がらせだが、同センターが被害を受けたのは実はこれが初めてじゃない。センターの代表理事・松永弥生さんが取材で、今回の件や、過去の被害についてなどを明かしてくれた。