電話をしてきた相手の雰囲気は……

「まず今回の件ですが、電話を出ると突然、相手から『〇〇〇チオしたことありますか?』と猥褻な質問をされました。すぐに嫌がらせだと悟り、『よく聞こえないから大きな声でしゃべってください』などと対応したところ、相手は何度もその発言を繰り返していましたね。そのうち、諦めて電話を切ってくれましたが。

声だけなので相手の素性はわかりませんが、声質と質問内容からして、男性と推測しています。年齢は3、40代くらいでしょうか。

暗い声ではなくて良い声、もし会社員だったら、すごいハキハキ喋る好青年みたいな雰囲気と思いました。その声で何度もそんな発言をされたので、より気味が悪かったです」(松永さん、以下同)

痴漢抑止活動センターの代表理事・松永弥生さん(2023年あべのハルカスイベントにて)
痴漢抑止活動センターの代表理事・松永弥生さん(2023年あべのハルカスイベントにて)

2年前には「女の人って、痴漢されている時感じるんですか?」と質問するセクハラ電話がかかってきたもあるという。このときは松永さんが電話を切っても向こうから何度もかけ直してくるなど、しつこく執着されたそうだ。

そんな経験もあって、今回はあえて電話を切らずに、向こうにひたすら言わせるという対応を試みたのだ。

また、セクハラ以外にも、電話をしてきていきなり「女性専用車両は男性差別だ!」だのと文句を言ってくる人もいると松永さんは話す。

SNSで誹謗中傷を受けることもよくあり、中には「こんなバッジをつけている女性がいたら迷惑だ!」などと、意味不明なクレームをつけてくる人もいたという。

そんな中でも、もっとも憤りを感じたという経験が、今年の夏にレターパックでセンター当てに届いた配達物だ。中には、使用済みの男性用性具と一通の手紙が入っていた。

実際に送られてきたレターパック
実際に送られてきたレターパック

手紙には、自身が日常的に性欲が高まる細かなシチュエーションが書き連ねており、最後に「こういうことをして痴漢しないように努力していることを伝えたい」という理由から、使用済みの男性用性具を送り付けたと書かれていた。