買い物難民化で移動販売を開始
「すぐ近くだから、昔は家族でよくディズニーランドに行ってたね。歩いてものの数分だし、この辺に住む人の中には毎日のように、公園に行く感覚で行く人もいたんじゃないかな。すぐ行けるからと年間パスポートを買う人もいたと思う。でも、最近はそういう人も減ったんじゃないかな。自分もだけど、もう年取ってしんどくなってきたし」(70代女性)
「家が高そうって言うけど、別にこの辺りはフツーの家ばかりですよ? ディズニーランドと同じころに開発されて、わりと余裕のある人が住んできた。だからしょっちゅうディズニーランドに行ってる人もいたけど、最近は高齢化も進んでるしねぇ」(70代女性)
「今はやってないけど、昔は自治体からチケットがもらえたりしてね。子どもと行ったりもしていたけど、結婚したり就職したりで出ていくと行かなくなるよね。遊び回るのも、年取って体力的にしんどくなるし。最後に行ったのはいつだか忘れたけど、孫と息子夫婦と行ったかな」(80代男性)
高齢者となった近隣住民は、さまざまな事情から、かつてほど東京ディズニーリゾートと関わりがなくなったようだ。さらに深刻なのは、生活のライフラインでもある買い物だ。
近辺では舞浜2丁目にコンビニがある程度で、区画内にスーパーはなく、高齢化も重なって“買い物難民”も出ているという。これを解消するため、同3丁目では自治会が移動販売の取り組みも始めたそうだ。
「このあたりは近くにスーパーがなくて、車で10分くらいかかるの。買い物難民みたいな人が増えていたから、何年か前に移動販売が始まって、いろんなお店が出店して便利になった。でも結局どこも一緒じゃない? 多摩ニュータウンなんかもさ、昔は人がたくさんいる団地だったけど、今じゃ高齢化して買い物にも困ってて、移動販売とかやってるってテレビで見たわよ」(70代女性)
「3丁目では移動販売をやっているけど、2丁目からは結構歩くからね。結局コンビニが一番近い。サミットとかイオンとか大きいスーパーもあるけど、車は絶対必要だね」(70代男性)
東京ディズニーリゾートとともに歴史を歩むも、近隣住民は夢や魔法ではなく、現実と向き合っているようだ。さらに、周辺の事情に詳しい地元の市議会議員はこうも語った。