「C・Gカタ屋!!の巻」(ジャンプ・コミックス99巻収録)
今回は、昭和の「カタ屋」がゲームとして登場するお話をお届けする。
カタ屋とは、昭和中期に子どもたちを相手に商いをしていた露天商のこと。動物や乗り物、人気の漫画キャラクター(もちろん版権の使用許諾は取得していない)などをかたどった「カタ」と呼ばれる素焼きの粘土型と粘土、着色用の粉を販売していた。
型に詰めて作った粘土細工の出来具合をカタ屋が採点し、高得点を得ると景品がもらえる……といった商売なのだが、いざというときになるとカタ屋の親父は行方をくらましている。
ようするに、子どものなけなしの小遣いを巻き上げる、怪しいオッサンだったわけだ。なお、実際にカタ屋の被害に遭ったことがある人は、今では還暦をすぎているだろう。
『こち亀』作者の秋本治先生は、幼少の頃にカタ屋にはさんざん貢がされたようで、本作以降でもたびたび作中で話題にしている。
ちなみに、デンプンや砂糖を固めた板状の菓子に描かれた絵柄を、針や楊枝を使ってくり抜く遊びは「カタヌキ」といい、カタ屋が扱う「カタ」とは別物だ。なんの役にも立たないが、覚えておこう。
それでは次のページから、昭和のアナログな遊びが電子化されて現代によみがえるお話をお楽しみください!!