「共感性が低い、物をよく失くすところなどを自覚しています」
ADHDやASDは発達障がいの1つで、脳の機能障がいにより日常生活に支障をきたすとされている。最近では、発達障がいの特徴は見られるものの、診断基準を満たすほどではない“グレーゾーン”に悩む人も少なくない。
——ADHDと診断されている、または自覚症状があると公表しているおふたりですが、それぞれの特性を教えてください。
ぷちあや(以下、あや) 私は、ADHDは確定診断がついており、ASD はグレーゾーンです。飽きっぽい、簡単なことでも2つのことを同時にできない、共感性が低い、物をよく失くすところなどを自覚しています。
安藤翼(以下、翼) 僕は自身のADHDの特性として、イライラしやすいのと、物をよく失くすところにその気質を感じてはいます。
あや さらに、私視点では、ツバちゃん(翼さんの愛称)に対し、音に敏感、落ち着きがない多動気味、こだわりの強さなどを感じることがあります。
——特性を理解したうえで、生活の中でどのような工夫をされていますか?
あや よく物を失くすので、常に大きめのカバンになんでも入れて“ドラえもんのポケット”のような状態にしています。
さらに、カバンを移し替えると前のカバンから移し忘れて困ることがあったので、バッグインバッグを利用し、必須アイテムはそこに収めることで、移し忘れを防いでいます。
ないとイライラする使用頻度の高いリップや口紅などは同じものを複数個購入し、バッグインバッグ、バッグのポケット、ポーチ、洗面台などに置いています。
翼 僕もよく物を失くします。自宅では置き場を決めて、帰宅したらそこに置くようにしてはいるものの、それでも頻繁に財布が見当たらなくなります。
——他にも、日常で困っていることはありますか?
翼 あやは時間を守れない。でも、急かすとケンカになるので遅刻がデフォルトと思い、最近では予定時刻を30分前倒しで伝えたりしています。どれだけ頑張っても5分は遅れるので、待たせる相手がいるときには特に迷惑をかけないよう、事前に遅刻分も逆算します。
あや そこまでやってくれているとは…知らなかったです。「まだ1時間半もあるから余裕だな」と悠長にしていると「あと30分しかない、何していたんだろう」ということばかりです。逆算ができず、時間配分が苦手なんです。